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スタンダード会員限定10年地価公示から見た全国商業地動向 平均6%の下落 14都県では年後半に縮小傾向

住宅新報 2010年3月30日 号 16面

 国土交通省が3月18日、発表した10(平成22)年地価公示によると、全国商業地の変動率は住宅地の下げ幅より大きく、平均6.1%下落(前年4.7%下落)と2年連続のダウンとなった。三大都市圏が平均7.1%下落(同5.4%下落)だったのに対し、地方圏は5.3%下落(同4.2%下落)。いずれも厳しい経済情勢を反映して下落幅が拡大した。

 ただ、09年7月時点の都道府県地価調査と比べると、三大都市圏の東京圏と名古屋圏、都道府県単位では14都県で下落幅が縮小したことも分かった。全国的な傾向ではないものの、昨年後半には調整局面を早く迎えた一部地域で、地価下落が減速し始め、下げ止まりへ向かっているとも取れるだろう。

 地価公示ベースでみると、全国商業地は07年、08年の2年間、連続上昇した(三大都市圏は06年から3年連続)。不動産ファンドなど投資家の動きが活発化、一部では『ミニバブル』と呼ばれた現象も。その後は、米国でのサブプライム住宅ローン問題の表面化、09年9月のリーマンショックで一挙に冷え込み、高騰した都市・地域ほど大きな調整局面に追い込まれた。

 だが、いつまでも下がり続けることはない。上げ下げの局面で過剰に大きく振れることはあっても、時間がかかっても、収益の裏付けがありさえすれば、いずれ調整は終わり、落ち着くところに落ち着く。

 しかも、地価公示などで調査対象となる地点は各都道府県の主要都市など地域を表するところが選ばれる。それぞれ不動産取引の指標としての役割も担うためでもあるが、その一方で地域の経済的活力をも反映する。数年前まで、自動車など輸出産業が好調だった名古屋圏が上昇率上位地点を独占したり、国際的なブランド力や収益力に優る銀座・表参道など東京の高度商業地が上昇率でも「実力」を発揮した時期もあった。□経済的活力を反映

 今は景気低迷が全国をおおい、商業地の地価は元気がない。数年前まで、国際的都市間競争力のある「国際都市・東京」を目指す動きがある一方で、地方都市も独自に街の活性化への取り組みを進めた。地方都市といっても規模の大小、気候風土、経済産業情勢など取り巻く背景、環境は様々だ。

 しかし、商業業務の集積は伝統的中心市街地や駅前から郊外の大型ショッピングセンターへ移動する傾向、中心部の空洞化対策と商店街の活性化、さらに再開発への取り組みなど共通する課題も多い。

 今回の地価公示では高度商業地での上昇ポイントはなかったが、小幅下落で踏みとどまったところもある。それらはまちづくり・活性化への取り組みがうまくいっていることの証でもある。そうした元気のある都市、エリアが1つでも増えるように、期待を持って各地の取り組みを応援したい。

 

 

 (柄澤

 浩)

 

 

 

 

 

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 本紙では4月6日号から(財)日本不動産研究所の協力を得て、全国47都道府県庁所在地・主要都市の最高価格エリアの現状などを紹介するシリーズを開始します。各都道府県を代表する街の代表的な場所にスポットを当て、最高価格地点から全国各都市の現在の姿、活性化への取り組み、今後の活力の可能性などを探ります。

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