データで見る消費者マインド(1) 施工会社選び 20代の「決め手」は?
住宅新報 2010年2月9日 号 15面
金利の低下や住宅ローン減税、贈与税非課税枠の拡大など、住宅が買いやすくなっている今の住宅環境。ローコスト住宅の登場などもあり、20代の若年層でも一戸建ての購入者は増えているようだ。では、20代の若者は何を決め手にして施工会社を決めているのだろうか。リクルートで注文住宅成約者に調査した『注文住宅と住宅設備に関する動向調査2009』によると、他の年代とは異なる指向が見えてきた。
施工会社について、「契約した決め手となった理由」を聞くと、30歳以上のほとんどの年代で「営業マンの対応がよい」が回答の第1位であるのに対し、30歳未満の第1位は「十分に要望を理解してくれた」であった。また、「見積もりが明確である」、「予算内で収まった」と答えた人が、他の年代よりも圧倒的に多く、反対に「会社が信頼できる」が少なくなっている。また、「契約しなかった理由」で「予算内で収まらなかった」と答えたのが5割を超えるのは30歳未満のみだった。貯蓄や収入の少ない若年層はコストコンシャスな指向が強く、『限られた予算に見合う適切な提案をしてくれること』が何よりも大切なのである。
実際に、総建築費は他の世代よりも少ない。30-35歳の総建築費の平均が約2614万円であるのに対し、30歳未満では約2363万円まで下がる。建築費別に見ると、1400万-1800万円で建てた人の割合が他の世代よりも圧倒的に多く、20.5%という結果だった。一方、「融資を受ける際困った事柄」の問いに対し、「融資を断られた」という答えが5割超えとなったのも30歳未満だけ。コストコンシャスにならざるを得ない懐事情がうかがえる。ちなみに、この世代の33%が自己資金10%未満である。
では、20代の施主は、総建築費をどうやって抑えているのか。その答えは土地代や外構費にある。30歳未満では土地代1000万円未満が45.6%と約半数を占め、外構費ゼロの割合も他の世代より高い。土地や外構よりも実際の生活の場となる建物にお金をかけているのだ。
土地や外構にはお金をかけられない。だけど、建物にはこだわりたい。そんな若年層の指向を考えると、「十分に要望を理解してくれて、予算に合った提案をしてくれること」が施工会社の決め手になるのもうなずける。設備や仕様よりも、まずは資金計画を理解し、それに沿った施工プランを提案していくことが、若年層の信頼を得る決め手となりそうだ。
(リクルートSUUMO編集長・西村里香)
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リクルートがまとめた住宅や設備に関する消費者動向を隔週で掲載します。同社SUUMO編集長の分析です。次回のテーマは、「注文住宅検討者におけるエコ設備についての導入意向や人気の設備」を予定しています。













