全日 NAR会長招き講演会 米国住宅・不動産市場「回復の兆候も」
住宅新報 2010年2月23日 号 5面
全日本不動産協会(川口貢理事長)は全米リアルター協会(NAR)のヴィッキー・コックス・ゴウルダー会長ら訪日団を全日会館に招き、ゴウルダー会長の講演会を開催した。開催に当たり川口理事長は「世界経済は、中国やインドの旺盛なニーズに託されているが、米経済、特に住宅・不動産市場の回復が必要だ。08年11月にマクミラン前会長はオバマ政権が差し押さえの防止や貸し渋り対策を施すと話していたが、現在はどのような状況にあるのか、この講演で分かるだろう」などと話した。
米国住宅市場についてゴウルダー会長は、一次取得者向けの税金優遇対策などが効いて、09年の住宅流通件数が08年より増加していることから、回復の兆候が見られると説明した。そのほか、販売在庫の件数は06年3月以来最低となり、取引価格に安定傾向が見られるという。また、住宅購入資格のある借家人が1600万人に達すると推定されるとし、不動産購入の潜在ニーズが強いことの裏付けを示した。国内総生産が上昇傾向にあることも回復基調の根拠として挙げた。
ただ、自動車産業を中心に「目に余る失業率が課題」として、今年1年を通じて失業率は約10%になると厳しい予測を示し、投資不足で商業用不動産取引が低迷していることも回復の足かせとなっているという。
こうした状況に対してNARは、新市場をつくる環境が必要であるとし、持家所有者の税金保護策や経済援助などの実行について米政府との交渉努力を続けていくという。













