国会提出法案 家賃保証業に許可制 滞納DBにも登録義務付け
住宅新報 2010年1月19日 号 2面
国土交通省は1月12日、政策会議を開き、18日に召集される通常国会への提出を予定している家賃債務保証業の適正化や家賃などの悪質な取り立て行為への規制を行う法案の概要を明かした。同法案では、家賃債務保証業の営業許可を担保する登録制度の創設や家賃等の悪質な取り立て行為の禁止を位置付けるほか、家賃の弁済情報のデータベースを作成する事業者に対する登録を義務付け。こうした措置により、家賃債務保証業者の業務の適正な運営の確保や家賃などの悪質な取り立て行為の排除などを通じて、賃貸住宅の賃借人の居住安定確保を図る。追い出し行為法規制
管理業・大家も対象
同法案の名称は、「賃貸住宅における賃借人の居住の安定確保を図るための家賃債務保証業の業務の適正化及び家賃等の取立て行為の規制等に関する法律案(仮称)」。家賃債務保証を行う事業者には、法律に基づく登録を義務付ける。登録要件には人的要件のほか、一定の財務基盤を位置付ける方針。財務基盤の程度については現在、検討中だが、「なるべく高くならないよう設定する」(国交省)考えだ。
また、保証委託契約締結時には書面交付を義務化。保証料など必要最低限の記載内容は設定する。そのほか、家賃債務保証業者は帳簿の備え付けや従業者の証明書携帯が求められる。
今回の法案では、家賃に係る債務の弁済履歴に関する情報の収集や提供を行う事業者に対する登録の義務付けも盛り込む。
弁済履歴情報の蓄積を巡っては、全国賃貸保証業協会が2月からの情報蓄積に向けて、調整を続けているところ。こうした動きに対して、同法案などについて議論していた国交省の審議会(09年12月に最終取りまとめ)では、「第三者が監督する仕組みが必要」などの声が挙がっていた。これらの意見などを踏まえ、同法案に、弁済履歴情報の蓄積・運用に対する規制を盛り込むことを決めた。
同登録制度では、データベースを作成する事業者に業務規程の作成義務や秘密保持義務を課すほか、データベースへの加入業者にも、情報の提供や利用に係る義務を設定。情報提供時は賃借人の同意取得、情報利用時には賃借人への情報開示が必要になる。特に情報開示は、急病などやむを得ない理由で滞納に至ったケースがある賃借人の入居審査で不利に働く状況を防ぐなどの狙いがある。
こうした弁済履歴情報の作成・運用に対する法規制について全国賃貸保証業協会の迫幸治会長は、「当協会会員は自主ルールを順守する優良な企業の集まりであり、問題なく対応できる。むしろ、信頼のある団体であることを示せるのではないか」と前向きに受け止めている。
また、家賃などの悪質な取り立て行為については、家賃債務保証業者のほか、賃貸住宅管理業者、零細な大家を含む住宅の賃貸事業者などにも散見されており、これらのいずれもが法規制の対象となる。禁止行為を行った場合は、刑事罰を受けるほか、家賃債務保証業者は営業許可を担保する登録から除外。賃貸住宅管理業者についても国交省は、別途、任意の登録制度を創設する方針で、登録業者が禁止行為を行った場合は、その登録から外す方針だ。
同法案に係る制度の施行時期について国交省は、「法案成立後、1年くらいかかるのでは」と見ている。賃貸住宅管理業に係る任意の登録制度も法施行と同様の時期に導入する考えだ。













