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スタンダード会員限定自然素材リフォームに光 静岡から全国に発信 『化石』原料の塗り壁材 「原点」

住宅新報 2010年1月5日 号 17面

 「健康」こそ住まいの原点。拡大が予想されるリフォーム市場でも、健康素材が注目を集めている。日本夢・ファクトリーが開発した内装塗り壁材「ダイアトーマス」の一例を通じ、『健康リフォーム』需要の実態を探った。

 無垢材や漆喰(しっくい)、珪藻土--。健康志向から、自然素材を見直す機運が高まっている。その中で『今までにない塗り壁材』として注目を集めているのが、日本夢・ファクトリー(静岡市駿河区、柴田憲代表)の「ダイアトーマス」だ。

 米国ネバダ州などで採取される化石・ケルザイムを成分として化学物質を一切放出せず、調湿やにおいの分解力に優れている点が特徴。同社には利用者から、「アトピーが改善した」「タバコのにおいが翌日には消えている」といった声が寄せられている。

 「ビニルクロスに代わる内装材を使いたい」。40年以上建築業界に身を置く柴田氏が、同製品を開発した動機だ。

 多くの住宅に使用されるビニルクロスは湿気を通しにくいため、結露しカビの発生を引き起こすケースが少なくない。また接着剤などに含まれる、ホルムアルデヒドを始めとする有害な揮発性有機化合物(VOC)がシックハウス症候群の一因とされ、03年に国による規制が設けられた。

 そうした弊害を、柴田氏は自らの体で実感してきたという。「私も含め、現場で働く多くの職人さんたちの体内に化学物質が蓄積している。その意味では被害者だが、同時にそうした住まいを提供してきたこと自体、加害者であるということだ」と語る。

 そう認識してから、『自分の体に優しい』ことを基準に健康部材の開発を決意。貿易商を営む知人のスタンレイ・ジョンソン氏を通じてケルザイムの存在を知り、ダイアトーマスの共同開発を15年前にスタートさせた。

 01年にプロトタイプを完成させ、03年にはホルムアルデヒド低減の審査基準をクリアし国土交通大臣認定を取得。その後も改良を重ね、素人でも無理なく施工できるクリーム状とすることに成功した。

 ただ、「製品の知識や施工法を正しく理解したうえで使ってもらいたい」との思いから、一般的な流通経路には乗せていない。同社が実施する施工研修の受講者のみに販売する方式を取っている。直接販売することで、コストを低減できるのもメリットだ。

 受講者は既に1000人を超え、北海道から沖縄・宮古島まで全国に所在する。最近は、施主から依頼された工務店や不動産業者が研修を受講し、その後も継続して購入するケースが増えているという。

 

 

 

 

 ◇尼崎

 1月下旬オープン

 「健康専門」リフォーム店

 兵庫県西宮市のルーミンリフォーム(松岡美奈子代表)では、1年ほど前からダイアトーマスを取り扱っている。

 1月23日に姉妹店「シロクマ喜ぶリフォーム店QooQii(クーキー)」(同尼崎市)をオープンする予定。同店では「健康」に特化したリフォーム事業を展開し、ダイアトーマスの提案にも力を入れていくという。

 空気ソムリエの資格を持つ同社の野間桂氏によると、人が呼吸により化学物質を取り込む比率は80%に上り、食べ物から摂取する割合を大きく上回る。また、化学物質は床上30センチ及び天井に最も滞留しやすく、「子どもやペットが影響を受けやすい」と話す。

 新店舗の構想は、健康意識の高いユーザーが多い現状を踏まえて決めたという。内装はダイアトーマスと無垢(むく)材で仕上げ、モデルルームとしての機能も備える。

 

 

 

 

 ◇

 前述の日本夢・ファクトリーには、一般消費者から毎日8-10件ほどの問い合わせがあるという。ダイアトーマスの認知度が高まっている証だが、同時に住まいに起因する何らかの健康問題を抱えている人の多さをも示している。

 また柴田氏は、「『家が病気』状態のシックハウスと『化学物質過敏症』を混同する向きがあるが、両者は別物。化学物質の摂取許容量を超えた結果発症するのが後者で、1度発症すると治らないとされている」と深刻さを指摘した。

 心にも体にも優しい住まいを提供するため、『夢工場』は休みなく稼働し続けている。

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