大言小語 セールスヒアリング
住宅新報 2010年1月5日 号 1面
業界に新しい風が吹く。価値を取り戻すリフォームから創造するリノベーションへ。間取りと写真中心だった中古物件情報に取材のプロが斬り込むニューサイトも登場。常設モデルルームを見せ空室待ちを募る賃貸新時代。共通しているのはニーズを深く掘り出す発想だ。
▼今はモノが売れない消費不況。それでも顧客を買う気にさせてしまうプロがいる。共通しているのは「この人から買えば損はない」と思わせる接客術。どんな商品も買い手にとっては何かを手に入れるための手段。その「何か」にまで心を届かせる営業マンは一目置かれる。顧客自身がその何かに気づいていない場合もあるのだから。セールストークよりもセールスヒアリングだ。
▼居酒屋に行くと店員に難題を持ちかける友人がいる。本人曰く「マニュアル壊し」。マニュアルは店が作るのではなく、客が作るものというのが持論。その彼が密かに楽しみにしている「統計」がある。「顔の美しい子は難題への対応が早い。反対に店から言われた通りやることに疑問を持たない人間の顔は見苦しい」のだそうだ。
▼住まいという商品ほど、手に入れたい「何か」が漠としているものはない。家を売る営業マンにマニュアルはいらない。顧客の心にひたすら耳を傾ける姿勢があればいい。昨年暮れ禁酒に挑戦。今年は「週に3日の休肝日」というマニュアルを見直すべきか。













