10年度税制改正 住宅・不動産関連 贈与税、非課税枠を拡大 時限措置で経済効果狙う
住宅新報 2009年12月22日 号 1面
09年度の緊急経済対策(第2次補正予算)が財政規模7.2兆円で固まったのに続き、10年度税制改正、予算編成作業が大詰めを迎えた。今のところ、10年度税制改正大綱は12月22日、10年度予算は同30日に閣議決定される見込み。税制改正・予算編成に手間取っているのは、不況による税収不足が深刻化し、与党・民主党マニフェストの重点政策との整合性などを巡って調整が続いていたため。住宅・不動産関係ではすでに経済対策として「住宅版エコポイント制度」の導入と住宅金融支援機構による優遇融資が確定。税制改正では住宅資金の贈与税非課税枠の拡充などが盛り込まれる予定だ。現行3倍の1500万円に
10年度税制改正大綱とりまとめに向けた議論は最終段階に入った。12月18日に開かれた税制調査会第23回会合では、各府省要望項目に対する最終整理案を提示。峰崎財務副大臣は、国土交通省が認可要請を続けていた住宅取得資金などに係る贈与税非課税枠の拡大要望について、経済対策のための時限措置として、年収制限など条件付きで認める方針を明かした。贈与を受け取る側が年収2000万円以下であることを条件に、非課税枠を10年は現行500万円から1500万円に拡大。11年は1000万円とする。
贈与税非課税枠の拡大を巡っては、経済対策面を強調する国交省が、11月の税調で、当初要望(現行500万円を2000万円に拡大する)により、約6000億円の経済効果が見込めるといった試算を提示。前原国交相も「経済対策として、最後まで認可要請を続ける」と話していた。
一方で、財務・総務省側は「将来の税収減につながる」や「金持ち優遇」として反対姿勢を示し、議論は平行線。税調での取り扱いについては、財務大臣である藤井税調会長など一任となっており、実施の有無や拡大規模などの議論が、閣僚級の折衝に委ねられていた。
そうした中、12月8日に政府が閣議決定した緊急経済対策で「10年度税制改正において、住宅投資に資する贈与税の措置を講ずる」と明記されたことなども受け、税調はこのほど、国交省が当初示していた要望の規模(現行500万円から2000万円への拡大)について縮小するほか、年収制限を設けることを条件に認可した。
そのほか、住宅・不動産関連税制について、税調は18日までに、▽新築住宅に係る固定資産税の減額措置(2年)▽省エネ改修を行った住宅に係る固定資産税の減額措置(3年)▽バリアフリー改修を行った住宅に係る固定資産税の減額措置(3年)▽高齢者向け優良賃貸住宅に係る固定資産税の減額措置(1年)▽居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の繰越控除(2年)▽特定居住用財産の譲渡損失の繰越控除(2年)--などを認めている。
特に新築住宅の固定資産税の減免措置を巡っては、高齢社会や人口減少社会の到来を受け、ストック政策への転換が指摘されていた。しかし、最近の住宅市場の低迷などを踏まえ、今後1年間で優良住宅ストック重視の観点から見直しを検討していくことを条件に、2年間の延長が認められている。
当初12月11日の大綱とりまとめを目指していた税調だが、政府・各与党間の調整や、暫定税率や扶養控除などの主要項目を巡る議論が遅れたことにより、現在は、12月22日の閣議決定に間に合うよう大綱のとりまとめを急いでいる。
一方、10年度予算編成については、12月15日に予算編成方針が閣議決定、16日には与党の要望が提出されたところ。税制大綱とりまとめの遅れを受け、予算編成の遅延も懸念されるが、藤井財務大臣は同16日の会見で、「年内編成は至上命令」と言及している。













