大言小語 年末は人情噺「芝浜」
住宅新報 2009年12月15日 号 1面
目利きはいいが酒で身を持ち崩している魚屋が主人公の落語「芝浜」。拾った金で大盤振る舞い、それが〓夢〓と分かって改心し、仕事に励んでいく。この人情噺を得意とし、最後の高座にもかけた三遊亭円楽は、今年亡くなった。
▼09年は文化に大きな足跡を残した方々が次々と亡くなった。俳優だけでなく幅広い活躍を見せた森繁久彌。「少し愛して、ながーく愛して」の大原麗子。音楽界では何といってもマイケル・ジャクソン。団塊の世代にとっては、加藤和彦も記憶に残るだろう。小欄でも紹介した忌野清志郎。国籍の分け隔てなく弟子を鍛えた、囲碁の藤沢秀行名誉棋聖など、名残惜しい顔が我々の前から姿を消した。
▼顔ぶれを見ると〓昭和〓の香りが漂う。今、巷では昭和レトロが流行り、テレビの歌番組では当時のヒット曲が取り上げられ視聴率も高い。商業施設も、大規模施設の攻勢から生き残り、パワーを増大させた地元商店街(東京・砂町や鳥越など)の反攻もある。その魅力は、効率や儲けだけでは勘定できない「人そのものを大事にしている」ことだ。













