キラリ☆わが社の星(26) TOTO 山崎 明子さん(2)
住宅新報 2009年12月8日 号 9面
挑戦心で可能性広げる
TOTOの広報部東京広報グループで活躍している山崎明子さんは、広報への異動の前の4年間は、キッチンの商品開発、その中でも照明器具を中心に担当していた。入社当時は、ちょうど最高級商品「キュイジア」と、中高級商品「レガセス」といった現在の主力商品が立ち上がった頃だったという。
開発にあたっては、「キッチン全体のデザインを崩さないように明るさをいかに確保するか、またリビングも含めたくつろぎの空間をどう演出するのかといった点を注意していました。食材そのものの色を見せることを、『演色性』というのですが、そのためにどのような明かりを使うのか、ということにも配慮していました」。更に家族間のコミュニケーション、人が集まりたくなる場としてのキッチンづくりを目指していたという。商品開発で奮闘
TOTOのキッチン事業は専業メーカーに比べて歴史が浅く、まだまだ成長途上の段階。商品力強化のため、山崎さんは在籍した4年間のうち、「照明をすべて作り直す」という作業を経験している。「照明についてもキッチンに合わせたデザインのものが欲しかったのですが、外部製品を使うのでは差別化できません。結局、TOTOの名前が入ったオリジナルのキッチン灯を作りました。製品化には至りませんでしたが、LEDなども検討しましたね」
こうした作業を通じて、いくつか学んだことがある。「材料や価格、品質と商品が生まれるまでに、重視するところは関係する人によって思惑が異なります。それを考慮し最終形態にまとめるのが大変でしたね。人の協力が不可欠だということも学びました」
元々、積極的な性格のようだ。「本当に自分にできるのかな、と思うこともありました。しかし、どうやったらできるのか考えていると必ず解決策がみつかるもの。新しい売り込みがあったときなどにもヒントを得ることがありました。つらかったことも確かにあったと思うのですが、出来上がると達成感から忘れてしまうんですよね」と、笑いながら話す。
ところで山崎さんは、大学では工学部の電気工学科で視覚障害者のための信号認識システムを勉強していたそうだ。そういう経歴の人が、なぜ住まいの世界に入ったのか聞いてみた。「確かに畑違いですが、人のためになる仕事をしたかったのです。4年間勉強して電気関係が得意でないことも分かりましたし……。TOTOは生活に密着した企業で、人々の暮らしになくてはならない製品を作っているところに共感したのです」
会社に入って新たなチャレンジをし、自らの可能性を広げてきた山崎さん。広報の仕事でも、きっとこれまで以上の活躍が期待できそうだ。
(住生活ジャーナリスト・田中
直輝)













