大言小語 菜園付き住宅と「ダーチャ」
住宅新報 2009年12月8日 号 1面
既成の居住スタイルから自分にあった住宅に住みたいというエンドユーザーのニーズが高まっている。そんな中、新たな潮流として注目されているのが「菜園付き住宅」だ。手軽に農業に携わることが出来ることがメリットで、昨今の自然志向にもつながる。この居住形態の先駆的存在が、ロシアの「ダーチャ」だ。
▼ダーチャは一般的に、都会居住者が週末や夏休みなどに滞在する家庭菜園のあるセカンドハウス。とりわけ集合住宅生活が主体のモスクワ市民の間では、ダーチャへの愛着が特に強いという。日本での菜園付き住宅の登場は、スローライフの着想が根付いてきた証左ともいえる。
▼そんなロシアであるが、「近くて遠い国」という感覚がぬぐえない。その要因の一つが「北方領土問題」。ネット社会の今だからこそ、「生の声」で自由に意見を交わす機会をより多く作ることが望まれる。同時に、先住民の島に対する思いを「共生」の中に加えることで、島の存在意義はより増してくると思う。
▼とりわけ日本は、地球温暖化の分野で一躍世界をリードする立場に立った。そんな中、環境保護の視点から北方4島の豊かな自然を生かし、国際共生のモデル的存在を目指す方向性を打ち出すことも重要だ。ダーチャから北方領土へ。北方4島が、例えば「共生のシンボル」として菜園付き住宅で満たされたらなどと考えると、夢は広がる。













