更新料問題に高い関心(1面関連) 日管協 賃貸不動産経営管理士が討論会
住宅新報 2009年12月1日 号 5面
日本賃貸住宅管理協会(=日管協、三好修会長)は11月24日、経営者や実務者向け更新料セミナーを都内で開いた。セミナーは、日管協理事の江口正夫弁護士による更新料訴訟の判例解説、実務者によるパネル討論会、日管協顧問の亀井英樹弁護士による講演「消費者契約法と最近の判例」の3部構成で行われ、約200人が参加した。
江口弁護士は、更新料を無効とした大阪高裁判決(09年8月27日)のポイントの1つとして、「借地借家法の強行規定から目を逸らさせる面があり、消費者契約法10条に該当するとした」点を挙げ、対策として入居者への説明の際に「法的に支払う義務はないが、当物件の更新の際には更新料が掛かる」と説明するように助言した。
更新料を「賃料の一部」として受け取る場合は、中途解約の際の対応を決める必要があるとし、「残額分を返還するか、違約金として受け取るか」いずれかの対応を説明する必要があるなどと解説した。
亀井弁護士は、消費者契約法について解説したうえで、08年9月30日にあった礼金特約を有効とする京都地裁の判決に触れ、「礼金ですら争われる時代であり、場合によっては否定される危険もある。消費者契約法対策は必要であり、危機意識を持ってほしい」と呼びかけた。成熟した契約社会に
パネル討論会では、本田勝日管協総合研究所担当がコーディネーターを務め、研修委員幹事の青木康男氏、鈴木一男氏、賃貸管理研究部会長の関輝夫氏がパネリストとして出席した。4氏はいずれも賃貸不動産経営管理士で、実務者の立場で発言。対応として、総額表示や更新料の有無を選ぶ方法、定期借家契約への移行などが挙げられた。パネリストの1人は、「居住年数の平均が3年半だったので、例えば賃料や更新料などを含めた総額を36カ月で割った額を設定することも考えられる」と話した。定期借家契約については、「手間を考えると導入は微妙」といった発言もあった。
仮に最高裁判所で更新料そのものが否定され、返還を求められた場合については、企業業績に大きな影響を与える可能性もあると厳しい認識を示し、パネリストの1人は「『後から返せ』はフェアではない。成熟した契約社会になることが希望だ」などと述べた。













