大言小語 中古住宅流通の健闘
住宅新報 2009年12月1日 号 1面
新築住宅の着工戸数と既存(中古)住宅の流通戸数の実数が今年度初めて逆転する可能性が出てきた。これは偏に新築の不振がもたらした「数字のマジック」だが、一方で中古流通が健闘していることをも示す。中古流通が新築の数倍という米国型市場の是非はともかく、我が国の住宅市場も転換点を迎えたわけだ。
▼中古流通量は不動産流通経営協会が法務省統計などを基に推計し、07年が50万戸、08年が47万戸(速報値)だった。新築着工戸数(賃貸住宅含む)はそれぞれ106万戸、109万戸で、占める割合は各32%、30%。新築着工のうち約6割が持ち家系であるため、実質的には60万戸程度が新築戸数と中古流通量逆転の目安と見られていた。
▼ところが、新築着工が不振を極め、毎月6万戸前後、年率換算で70万戸程度で推移。最終的な数値は不明だが、賃貸住宅系を除いた新築戸数を全体の6割とすると42万戸。これに対し、中古流通は東日本不動産流通機構の成約動向や主要不動産流通各社の今年度上期実績を見ると、取引件数は前年度実績を上回る好調さだ。余程の変調がない限り、推計値を下回ることはないだろう。













