キラリ☆わが社の星(28) 三井不動産レジデンシャル 林田和幸さん(2)
住宅新報 2009年12月22日 号 7面
三井不動産レジデンシャル・プロジェクト推進部プロジェクト推進室主査の林田和幸さんは現在、30歳。「昔は相当にやんちゃな人だったのだろう」という印象を受ける。本人曰く、「早く一人前になりたかったのか、入社当時は『自分が自分が』という意識があったかな」。自分本位で仕事をしてばかりでは、人間性の面でも仕事の面でも成長しないもの。林田さんも決して順風満帆なキャリアを歩んできたわけではなく、挫折や転機となる時期があった。地方勤務で成長
その1つが2年間の札幌での勤務。「地方に行って、会社の看板が通用しないことに気付かされ、自分の人間力で勝負しないといけない状況になりました」。東京で仕事をする場合、社内外に分譲事業にも慣れたスタッフが存在し比較的恵まれた環境があるという。設計会社やゼネコン、広告関係の仕事先に対して『三井の看板』も通用しやすい。しかし地方では、東京と同じような好条件が決して揃っていない状況もあったようだ。
「(転勤前までは自分の力で仕事ができていると)勘違いしていましたから、反省するいいタイミングでしたね。札幌では、一緒にプロジェクトを進めている色々な方から助けていただき、『おごってはいけない、自分だけでマンションを造っているのではない』と感じるようになりました」。前回紹介した「先輩方へのリスペクト」も、そうした経験があってのことだという。苦い経験を糧に
林田さん自身が入社当時から高い意識を持ち続けたこともあるだろうが、これまでを反省し人間力を高める機会を得られたことが何より大切。それが結果として、今、グループで最も注力しているエリアの1つである品川区の大崎・五反田のプロジェクトに関わるなどのキャリアを裏付けている。また、このような経験をした人物を数多く社内に抱えることが、企業の社風やブランド力の維持と向上に不可欠であることも、取材を通じて考えさせられた。
林田さんも、今では後輩を指導する立場になった。「まずは1年後、そして3年後、短期的でもいいから目標を持ってもらいたいですね。そこに向かって考え、聞き、相談して調べてという、地道な手間を大切にして欲しい」。林田さんもかつては、深夜までかかって作成した資料を上司から手荒く扱われたことがあるという。そうした経験も人間力を高める契機になる。
取材の当日はお子さんの4歳の誕生日。「(仕事を切り上げて)今日は早めに帰らないと」と、一瞬、仕事の顔からパパの顔になった。
(住生活ジャーナリスト・田中
直輝)













