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スタンダード会員限定更新料問題への対応(中) 弁護士 佐藤貴美 情報提供のあり方も考慮

住宅新報 2009年11月10日 号 5面

 前号で紹介したとおり、更新料特約の有効性については高裁で判断が分かれていますし、そもそも賃貸借に係る消費者契約法10条に基づく判断は個別性を有します。従って、現段階で、新たに更新料特約を締結することは否定されません。ただし一連の判決からは、借主が消費者の場合、金銭授受の「特約がなされた」と評価されるためには、当該金銭の趣旨、趣旨に見合った金額の合理性、情報量交渉力に配慮した手続面での対応が求められることが読み取れます。

 そのため、例えば、更新料の趣旨を「賃料の前払い」とするのであれば、更新料と月額賃料の総和とを合わせた金額が更新後の契約期間の賃料総額であるということを、募集時や契約時点で借主が十分に認識できるように情報提供すること(広告の記載、契約書や重要事項説明書等への記載と説明など)が検討されるべきでしょう。また、期間途中に契約が終了した場合について、残存期間分を返還するのか、返還しないのであればその根拠は何か(例えば解約違約金的な趣旨を含めるのか)なども整理することになります。

 また、「賃借権設定の対価」とか、「更新拒絶権放棄の対価」など(8月27日判決でも当該趣旨があり得ることは否定しません)とする場合には、物件の状況や他の契約条件等を勘案し、その趣旨に見合った適正な水準に金額を設定する必要があります。

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