贈与税非課税枠の拡大 「郊外化防止への配慮を」「相続税との関係も視野に」 政府・税調
住宅新報 2009年11月10日 号 2面
各府省の税制改正要望が出揃い、10年度税制改正取りまとめに向けた議論が本格的にスタートした。政府・税制調査会は11月5、6日、各府省からヒアリングを実施。各府省の要望に対し、租税特別措置の更なる切り込みを要請するなど厳しい態度を示した。また各府省は、政策会議などを通じて与党議員から意見を聴取するなどしている。今後、11月10日をメドに租税特別措置の見直し基準作りを進めている税調プロジェクトチームの取りまとめを受け、17日以降、税調でも祖特の厳しい見直しを図っていく方針だ。10年度税制議論が本格化
国土交通省からは、住宅取得等資金に係る相続時精算課税制度の特例措置として、贈与税非課税枠を現行500万円から2000万円に拡充する要望がメーン。11月5日に行われた税調でのヒアリングでも、馬淵国交副大臣は「新規着工が低調。眠れる個人資産を生かし、活性化を図りたい」と非課税枠拡大要望の意義を説明。税調からは、「金持ち優遇との声が世論から出かねない」といった意見のほか、「核家族化の中で、郊外宅地開発を推進してしまう側面もあるのではないか。スプロール化が進まないような仕組みが必要」と再検証を促す声が挙がった。
また、税調では相続税収がバブル期におけるピーク時の約半分に落ち込んでいることも問題視。資産格差を固定しないという考えの下、課税率や基礎控除額の在り方を議論すべきとの声が出ており、住宅取得等資金に係る贈与税課税枠拡充の検討についても「将来的な相続税の減税にも結び付く。それを加味した検討を」といった要請がなされた。
そのほか税調は、国交省が延長を要望している「新築住宅に係る固定資産税の減額措置」による減収見込みが約1400億円と大きなウェートを占めることも指摘。「人口減少時代だからこそ、新築ではなく借家などを視野に入れるなど柔軟な発想転換が必要ではないか」といった意見が挙がった。
一方、経済産業省は、マニフェストにも掲げている中小企業に対する法人税の引き下げを大きな柱として要求。税調が示す『財源なくして減税なし』原則にかなっていないといった指摘を受けたものの、増子・経産副大臣は「経済環境が悪い状況にある。中小企業が経済を支えるという観点からすると、経産省の中だけで議論すべきでない」と実現に向け、経産省内にとどまらず政府全体で議論するよう協力を要請した。
また、環境省はガソリンなどすべての化石燃料に課税し、その財源をエコ住宅の減税などCO2削減効果が見込まれる対策に優先的に用いる地球温暖化対策税(今週のことば)の10年度からの導入を強く要請した。













