長期住宅先導的モデル「日住協いえかるて」 履歴構築、顧客に安心感 スケールメリットで負担軽減も
住宅新報 2009年11月24日 号 16面
日本住宅建設産業協会が提案した「戸建住宅の維持管理を支援する仕組み」が、09年度第2回長期優良住宅先導的モデル事業の「維持管理・流通等のシステム整備部門」で採択された。
今回、同部門へ提案された事業は27件。そのうち、日住協も含めて採択されたのは6件だった。同協会戸建住宅委員会の今村民夫委員長(細田工務店社長)は、「事務局をはじめ、多くの方のご支援により採択された。システムが適正に稼働するよう今後の構築に努める。住宅購入者に対して、買った後の安心感を提供できるツールになるはずだ。多くの会員の利用を望む」と語った。
同協会の提案は、住宅履歴情報を適切に蓄積するための「住宅履歴蓄積システム」、適切な維持管理の指標である「指針・規程の整備」、維持管理の重要性と必要性の認識を醸成していく「意識啓発、普及促進活動」の3つをパッケージにしたもの。モデル事業を選定する建築研究所からは、「建設・不動産の団体が主体となり、維持管理の質の向上や流通の促進を目指すだけでなく、その仕組みを会員に普及させることで業界全体のレベルの底上げを図ろうとする提案」との評価を受けた。
住宅履歴蓄積システムでは、過去に先導的モデル事業に採択されたシステムをカスタマイズして、協会独自のデータベース構築を図った。サイトの名称は「日住協いえかるて」となる見込みで、10年4月からの正式稼働を目指す。利用は協会会員に限定する。
住宅事業者は、物件購入者ごとに図面、保証書、取扱説明書、点検・修理履歴などをデータベースに登録し、情報を蓄積する。施工中の画像も登録できるようにした。点検・修理履歴については、顧客側からの登録も可能だ。
顧客のマイページには「お知らせ欄」を設け、定期点検の案内や住まいのお手入れ情報、メールマガジンなどを定期的に送信・閲覧できるようにする。
また事業者は、24時間365日にわたって修繕対応する「カスタマーセンター」の利用も可能だ(オプション)。顧客の修繕依頼の一括窓口となるもので、修繕などが発生した際はその履歴登録も行う。
同協会では、住宅履歴蓄積システムのメリットについて、協会の信用力による顧客への安心感提供、各社データのバックアップ、顧客満足度向上、スケールメリットを生かした利用コスト低減--などを挙げている。
なお、現時点での料金体系は、参加する会員企業が30社の場合は月間1万円、60社だと5000円程度。参加企業が多いほど、1社当たりの負担が軽くなる体系だ。













