キラリ☆わが社の星(21) 大京 沈 源(しんげん)さん(1)
住宅新報 2009年10月27日 号 7面
将来見据えた発想を
オートロック、宅配ロッカー、床暖房……。今でこそ、どのマンションにも当たり前に搭載されているこれらの設備やサービスは、大京が業界に先駆けて導入したものだという。そういえば、50階建て以上の超高層マンションを初めて手掛けたのも大京である。だが、足元をみると景気低迷による業績悪化、更に先行きについても少子高齢化とそれに伴う人口の減少といった不透明感があり、同社を含めた住宅・不動産業界は重大な問題を抱えていると言わざるを得ない。そんな中で、「もう一度、業界をリードしたい」と元気に話すのが、建築企画部企画開発課の沈源(しんげん)さんだ。時代に応じる住宅
将来のことを見据えた場合、これまでの発想にとらわれない新たな商品やサービスの開発が必要になる。沈さんは、足元の需要はもちろんのこと、そうした将来を見据えた業務を担当しているのだという。
「特に今は2050年をキーワードに、人口動態や都市の在り方、人々の働き方といった日本全体の動きを見据えながら、住宅はこういう風になると想像して仕事をしています。その時代に対応した住宅や暮らしはどうなるのか。例えばIT技術の進展で、人は動かなくてもモノの方が近づいてきてくれるようになるかもしれません。ベッドが壁から下りてきたり、キッチンが動いたり、家そのものが動いたりと映画のワンシーンのような光景が実現するかもしれませんね」重要事業に参画
こんなコメントを紹介すると浮世離れした感じを受けるかもしれない。しかし、「超長期住宅先導的モデル事業プロジェクト(平成20年度)」や、「スマートハウス実証プロジェクト(平成21年度)」(いずれも採択済み)に関わるなど、彼女の現状認識や軸足はしっかりとしている。「私たちの会社も、シェアハウスやスケルトン売りといった事業へのチャレンジや、現在の二次産業から、三次産業として管理や流通などサービスから利益を上げることが主流になるかもしれません」。まだ3年目とは思えない、地に足をつけた受け答えが印象的だ。
「新しいものに対する興味が旺盛で、知らないことがあると調べたくなる性格」とのこと。できるだけ自分の視野を狭めないよう、例えば設備メーカーの新商品発表会などにも積極的に参加して、できるのかは別にして「こんなことはできませんか」「ここまでだったらできます」といった意見交換を積極的に行っているそうだ。
全く畑違いの車の分野にも足を伸ばす。「東京モーターショーはまるでロボットのような世界でした。住宅でも生かせることがあるのではないかと思いました」。強いインスピレーションを受けた様子だ。
(住生活ジャーナリスト・田中
直輝)













