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スタンダード会員限定トップインタビュー 常日頃(13) フクダリーガルコントラクツ&サービシス代表 福田 龍介氏

住宅新報 2009年9月29日 号 13面

 新・中間省略登記の普及に力を入れている司法書士(事務所)として有名。全国を講演で飛び回る。昨年は「資格起業『3年で10倍の法則-成功する士業はここが違う』という本を出版。士業にも顧客本位の営業戦略が必要と説いた。今は「明確な経営理念こそ大切」と主張する。同書をもじったビジネス交流会「310クラブ」を主宰するなど多忙な日々を送る。「新・中間省略登記100件超す」

 --司法書士事務所としてどのような特色がありますか。

 「20-30歳代の社員が約20人。司法書士事務所としては比較的規模が大きく、機動力がある。業務範囲や顧客層の幅も広く、サブプライム・ショック以前にはファンド会社への人材派遣も行っていた」

 --新・中間省略登記の普及に力を入れていますが、これまでに何件ぐらい取り扱いましたか。

 「100件は超えている。第三者のためにする契約のうち2回売買方式を活用している。中間省略に対するニーズは依然として強い。最近は売主が瑕疵担保責任を負えない、あるいは負いたくないとき、中間に不動産会社を持ってくるというケースが増えている」

 --政府が公認している新・中間省略登記を今でも拒否している司法書士事務所があるようですが、それについてはどう思いますか。

 「そういう司法書士と会って話をする機会があったが『怖くてできない』ということだった。つまり新・中間省略登記のために2回売買方式を活用するには売買契約書に手を加えなければならないが、ほとんどの司法書士はそうした経験がない。慣れていないということだ。年内にも私が住宅新報社から出す『新・中間省略登記が図解で分かる本』(仮題)では売買契約書のひな型など実務的内容を満載しているので、ぜひ活用してもらいたい」

 --今後、この問題についてはどのような展開を予想していますか。

 「ニーズが強い東京でもまだ(新・中間省略登記を)受け付けない司法書士事務所の方が多いと思う。しかし、不動産流通コストの削減が今後の市場活性化には不可欠となってくるため確実に広がっていくと思う」

 「ただ、私が本当に訴えたいことは、本来の目的である流通課税の非課税化を実現していかなければならないということだ。中間省略登記は『新』も『旧』もあくまで不動産の流通税を節減し(『旧』は登録免許税、『新』は不動産取得税も)、不動産取引の活性化を促進するのが狙いだ。本来なら課税されるべきではない取引を非課税にするための代替手段ということになる」

 --というと。

 「登録免許税の課税根拠は登記による保護(第三者に対する対抗力の取得)という利益に担税力を認め、所有権移転登記を受ける者に対して課税するというもの。従って、あえてその保護(利益)を放棄している者に法律上は義務のない登記を強制し登録免許税を課税することは妥当とは言えない」

 「不動産取得税についても、その課税根拠は所有権を取得するという利益に担税力を認めてのことだから、例え買主となって占有の移転を受けても所有権取得が主たる目的ではない者に取得税を課すのは妥当ではない。地方税法でもそれが形式的な所有権の移転である場合には非課税としている。信託や譲渡担保による取得がそうなっているのと同じ理屈だ」

 --もし中間者の登録免許税と不動産取得税の非課税化が実現したら2回売買方式などの代替方式は必要なくなると思いますが。

 「そもそも新・中間省略登記は減税手段。その本来の目的が達成されるわけだから、『ミスター中間省略登記』を標榜してきた私としても本望だ」(笑)

 --著書「『3年で10倍の法則』でも事務所が有名になりました。今後の事務所経営についてはどういう戦略を描いていますか。

 「あの本を書いた頃は営業力で売上を伸ばすことに必死だった。今はそこに経営理念がついてくるようになった。知識と技術とホスピタリティ(顧客本位の気持ち)という最高のサービスを提供していく」

 --社員との関係では、常日頃どのような点に注意していますか。

 「ダメ出しをするより率先垂範を心がけている。社員の良いところは伸ばし、直すべきところは自分が手本になるようにしたい。じつは今密かに『笑顔』の練習をしている。ホスピタリティーの第1歩は『挨拶』と『笑顔』だ。これらも私が率先して行うようにしたい。社員に『あいさつをもっとしろ』と恐い顔で言っても効果はない。『ミスター笑顔』と言われるようになって、『おもしろおかしく』が社是だよと言えるような事務所にしていきたい」

 (聞き手・本多

 信博)

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