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スタンダード会員限定キラリ☆わが社の星(15) 野村不動産 大林英臣さん(1)

住宅新報 2009年9月15日 号 7面

 野村不動産・住宅カンパニー第一事業グループ事業推進グループ主任の大林英臣さんは今、業界注目の事業に取り組んでいる。注目の複合開発

 それは、JR板橋駅に隣接するエリアに全8棟・800戸弱のマンションと商業施設で構成される「池袋本町プロジェクト」だ。「商」「教」「住」が一体となった開発が現在行われている。

 「非常に難易度の高い仕事だと思います」と大林さん。それにはいくつか理由がある。まず、マンションが売れない時代にこの規模の開発にチャレンジすることが、難易度の高さの象徴だろう。同社の東京23区内における最大規模のプロジェクトで、そのスケールはまさに「一つの街を作るような別格感があります。(当社のマンションブランド)『プラウド』としてふさわしい街づくりを行うよう努力しています」

 例えばこんなこともある。「該当する敷地には池袋と板橋区の駐輪場がありました。今回はこれを居住棟の地下に配置する計画なのですが、2つの区の行政との折衝をする必要もありました」。このほか、緑道や提供歩道の整備といった周辺環境までをトータルに開発することになり、それは通常のマンション開発とは大きく趣を異にする。エリア特性を熟知

 板橋という地域性も一つの課題だ。古くからの商店街もある下町の雰囲気を残すエリア。高級住宅地とは違い、ある程度の値頃感を訴求することも必要になってくる。だから「各住戸は広さやグレード感をむやみに高めるのではなく、比較的コンパクトなタイプとしました。その分、共用部のゲストルームやキッズルームの機能を充実させ、カーシェアやレンタサイクルなど、シェアリングも導入するつもりです」

 マンションに限らず、住まいの分野はもう、単に住戸の豪華さや住み心地だけでは売れない時代。住まい手が求める様々なサービスをどのように組み込んでいくのかも重要なポイントである。今回のプロジェクトでは、エコの視点は欠かせないから太陽光発電システムや節水トイレ、エコジョーズなどの環境に配慮した設備の導入などを実施。コンセプトの一つである「教」の部分では、保育園を街区内に設けるほか、共用施設では英会話教室を行うなどという計画もある。ソフト面を重視

 いわばソフト提案に特徴づけをしようとしているわけだ。大林さんは「今後の集合住宅は生活スタイルの提案がカギ」と話す。

 こうした取り組みにより愛着のあるコミュニティが形成され、ひいては価値が下がらないマンションを提供すること、ブランド価値を高めていくことにつながっていくのだろう。プロジェクトの完成が楽しみだ。

 (住生活ジャーナリスト・田中

 直輝)

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