紙上ブログ 悪徳不動産屋の独り言 賃貸現場の喜怒哀楽 第18回 坂口有吉
住宅新報 2009年9月15日 号 5面
家賃保証
常習滞納者情報の共有
議論を深めて実現を
家賃保証の業界団体が常習滞納者情報、いわゆる『ブラックリスト』を共有して一括管理する動きが一般紙に報じられて話題となったが、慎重論や反発があって「凍結」に追い込まれたようだ。
「部屋が借りられなくなる人が増えてホームレスが増加する」などと懸念する意見も出ているが、おかしな話である。
そもそもホームレスというのは、「家賃を滞納して部屋を追い出されたから」とか「貸してもらえる部屋がないから」という理由でなるものではないのではないか。
仮に、これらの理由でホームレスになる人がいるなら、「人様に迷惑を掛けられない」との自覚が多少なりともあるワケで、そもそも悪質な人物ではなく、滞納などしない人だろう。
むしろ、人様にどんな迷惑を掛けようがホームレスになる気はなく、虚偽の内容で部屋を借りて滞納を続け、仮に退去しても、ほかの業者や家主をだまして移り住む。これを何度も繰り返す入居者こそが問題なのである。
『ブラックリスト』は、そういう悪質滞納者を排除、あるいは牽制するためにぜひとも必要なもの、と言えるだろう。
我々不動産会社は、滞納はしていても誠実な対応をする入居者まで一律に排除しようとは考えていないのだ。
『ホワイトリスト』としての効果も期待ができる。滞納リストに載るとなれば、滞納しない心理も働くものだ。
ただ、課題がないわけではない。情報管理の主体や運用のルールが見えず、未整備とも言えそうだ。反発が大きかったのは、残念ながら不動産業界に信用が置けない、と思われていることも一因だろう。然るべき業界団体、もしくは第三者機関などが主体となって情報管理を徹底しなければならない。
『ブラックリスト』が金融機関に認められ、不動産会社には認められない、なんてこと、あるハズがない。更に議論を深め、情報共有の実現を目指すべきだろう。
(坂口有吉不動産・社長)













