よく分かる不動産証券化とビジネス活用<第72 回> 不動産証券化の現状と将来展望(43) 有識者に聞く 大和証券SMBC アナリスト・鳥井裕史氏(4)
住宅新報 2009年9月15日 号 3面
自助努力の資金調達で外部成長と安定配当を(田辺)
極端な金融収縮は収まりましたが、今後のREITのリファイナンス・リスクについてどのように考えるべきでしょうか。(鳥井氏)
前回もお話したように、借入期間の長期化、期限分散などによって、リファイナンスリスクを低下させることはできますが、そもそもREITはリファイナンスができることを前提に制度設計されています。東京証券取引所の上場基準でも、運用資産等の70%以上は不動産等でなくてはならないと定められています。このため、多額の現預金等を保有しておいて、リファイナンスに対応することはできません。また、導管性を維持するためには、利益の90%超を投資家に対して分配しなくてはならないので、利益を蓄積して現預金を増やしていくことにも難しい面があります。分配金支払い後にはREITの内部に減価償却費相当額プラスαの資金を残すことが可能ですが、減価償却費の多くは不動産の維持補修のための資産支出に充てられるので、実際に残る資金はそれほど大きなものにはなりません。













