大言小語 宅建試験合格の肝
住宅新報 2009年8月25日 号 1面
09年度宅建試験まで2カ月を切った。国の指定試験機関の不動産適正取引推進機構によると、受験申込者数は速報値で24万2281人。前年度から7%減らしたが、今の不動産不況を鑑みれば、驚異的な数字といっていいだろう。試験制度スタートから半世紀超。今や不動産のジャンルを超えた国民的試験に成長したことが分かる。
▼今回の試験から、宅地建物取引業に関する実務的分野の出題を拡充。専門家養成の色彩が強まった。一方、「住」に対する知識を学びたいという流れは、消費者意識の拡大も相まって、年々広がりを見せている。「住まいの知識」を系統的に学ぶ上で、宅建試験は格好の素材でもある。
▼宅建をはじめ資格試験受験の効用は、単に「資格取得」にとどまらない。とりわけIT社会が急速に進行する中、情報選択力の養成にもつながっているという指摘がある。数十年前なら、試験準備のためのツールは極めて限られていた。しかし、「情報の洪水」に溺れず、自分に合った情報を迷いなく選び、絞り込み、腰を落ち着けて学ぶことは極めて難しい。
▼合格者発表時に宅建合格者から異口同音に聞かれるのは、「知識を絞って、何度も繰り返した」。つまり、資格取得と共に情報選択力も養成したということも出来る。09年度試験日の10月18日まで、どれだけの情報を「絞り込み」「繰り返せるか」。宅建受験の肝(きも)はここにある。













