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スタンダード会員限定大言小語 大きな政府と小さな政府

住宅新報 2009年7月28日 号 1面

 郵政解散で自民党が大勝してから4年、実に隔世の感がある。今回衆議院解散の場に、小泉元首相の姿がなかったのは象徴的だ。講演会場から交通渋滞で解散に間に合わなかったそうだ。政治上の主義主張で今最も株が下がっているのが、「小さな政府」を目指し、市場原理で経済の活性化を図る構造改革路線ではないか。国民の意識はこの4年で極から極に振れた。

 ▼この政策は、一部の成功者とそうでない者の間に格差を生みだし、非正規雇用の問題など、多くの「敗者」の不満を募らせた。地方間の格差も助長された。こうした状況に、麻生首相は解散直後の記者会見で、「行きすぎた市場原理主義から決別する」と宣言した。

 ▼現状で多くの国民の支持を得るには、「大きな政府」を目指し、社会保障を充実し、ばらまき的な財政出動をすることが、手っ取り早い。今回の総選挙では、政権交代が実現するかが焦点のひとつだが、2大政党のどちらが勝っても、当面は「大きな政府」の方向に舵が取られていくことになりそうだ。

 ▼ただ、こうした路線は、将来的に大増税が待ちかまえ、経済が停滞し、歳出が膨らみ、財政破綻に突き進んでいく可能性もある。そうなると、再び歳出を抑え、民間の活力に期待して税収を伸ばそうとする「小さな政府」への期待が高まっていく。いつかは振り子が再び元に戻ろうとするだろう。歴史は繰り返す。

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