トーセイ 中間決算 13億円の黒字確保 下期は仕入れを強化
住宅新報 2009年7月14日 号 8面
ビルの再生・開発事業をメーンに展開するトーセイは、09年11月期の中間決算(連結)で13億2100万円の純利益を確保した。不動産各社の業績が非常に厳しい環境にある中、山口誠一郎社長は、「(2年ほど前までの)市場が上昇傾向にあった時には、環境が良い時に仕入れた含み益のある物件を残し、後で仕入れたものを売ってきた。そのため、ここ1年の市場の急激な悪化時でも、その含み益のある物件を売却できたことで、何とか利益の確保に成功した」と話す。
いわゆる「先入れ後出し」の実践で、『傷口』は最小限に抑えることができたようだ。
また、今期3億円にとどまっている棚卸資産の評価損について、前期で既に58億円分を早期適用していたことも、今中間期に利益を確保できた要因に挙げている。銀行からも評価
下期については、来期以降の成長をにらみ仕入れの再開に踏み切る。東京圏のマーケットが底を打ったと判断しているこの時期に、銀行からの協力が得られる状態にあるという。その理由について、「財務の健全性」と「安定的な会社の運営構造」の2つだと山口社長は分析している。
同社の前期(08年11月期)の自己資本比率は27.9%。今期に入ってからは棚卸資産と有利子負債の圧縮に努め、中間期で約35%まで高めた。財務の安定性は確保できたと判断している。
また、ファンド事業、管理事業、賃貸事業といったフィー及びストック事業の粗利益だけで、同社全体の販管費の見込み額27億900万円を8億円強上回る計算だ。「安定収益源であるフィービジネスなどで、会社を維持できる構造にできた」(同社長)という。
現在保有している稼働率95%以上の物件については、銀行からの借り入れ期限を長期化することに成功した。そのため、これらの物件については、「慌てて安く売却するよりも家賃収入をしっかりと得て、来年以降環境が回復したときに良い条件で売る」という戦略に変更できている。「短期借り入れを長期に変えることができたのは、会社に一定の評価を与えてくれていると判断している」と話す。
下期からの仕入れについては、中古マンションの1棟買いも新たなメニューとして加える。分譲仕様のもので賃貸として稼働している物件を購入し、買い意欲が高い個人投資家に売却する考えだ。また、新たに管理組合を組成し物件のリニューアルを施すなどして、実需用の分譲マンションとして戸別に販売していく戦略も掲げる。ノウハウが蓄積できている10億円クラスの中規模ビルの仕入れ・再販については、引き続き注力していく方針だ。「環境」テーマに
新規に開発する物件については、「環境」をテーマとしたものに仕上げる。今年4月には、「環境活動推進体制の強化」「環境法規制の順守・環境教育」などを軸とした「エコ宣言」を会社として打ち出した。東京・平和島でこのほど開発した延べ床面積約1万4400平米のオフィスビル(売却済み)は、「CASBEE(キャスビー)」でAランクの評価を取得した。蒲田で開発中のオフィスビル(延べ床面積7838平米)でも、Aランクの取得を目指している。
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同社の09年11月期の通期業績見通しは、売上高354億7100万円、経常利益27億7300万円、純利益13億9800万円。
セグメント別の売上高は、流動化事業(再生事業)が121億円、開発事業163億円、賃貸事業35億円、管理事業29億円など。













