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スタンダード会員限定大阪Jリート どうなるキャップレート 価格20-30%下落目安か 分譲マンションの調整幅で

住宅新報 2009年6月16日 号 7面

住商とも地価下落

 地価下落

 国土交通省発表の09(平成21)年地価公示では、大阪府の地価変動率は08年1月1日から1年間で住宅地はマイナス1.9%(前年は+2.5%)、商業地はマイナス3.8%(前年は+9.3%)と住宅地は3年ぶり、商業地は4年ぶりの下落となった。

 これは日本経済の先行き不透明感により買い控えが目立っていること、金融危機の影響により市場をリードしていたJ-REITや私募ファンドなどの投資が激減しているためだ。また日本銀行の地域経済報告(09年4月)によると近畿地域の景気は大幅に悪化し、厳しい状況にあるとされ、輸出、設備投資、個人消費等相当弱含みで推移している。大阪のJ-REIT物件

 大阪府下REIT物件は122と、東京エリア(東京都894、愛知県78、宮城県33、福岡県65)に次いで2番目の規模を有している。物件所在地は大阪市を中心に、堺市、豊中市、吹田市、高槻市、茨木市と北摂エリアが大半を占める。

 用途はオフィス、レジデンシャルが大半でホテル、商業施設が続く。総額としては最大が約310億円、最小は約1.8億円となっている(不動産地図情報サイトe-PRAGA<イー・プラガ>より抜粋)。NOI利回りが上昇

 こうした情勢の中、J-REITの平均NOI利回り(ネット・オペレーティングインカム=純収益)が反転上昇傾向を見せ始めた。すなわち、J-REITの平均NOI利回りは08年6月までは、おおむね一貫して低下してきたが、同時点以降上昇傾向が認められる。平均NOI利回りの上昇は、キャッシュフローなどが大きく変動していない限り、物件価格の下落を意味する。J-REITの平均NOI利回りを算出するに当たっては時価ではなく、各REITが公表している鑑定評価額を採用しているという難点もあるが、おおむね市場の方向性を示していると考えられている。今後のキャップレート

 09年1-3月期のGDPなど、過去指標が史上最悪を示す中、企業業績見込みなどの先行指標については、やや持ち直し感が認められる。しかし今年は、年末に錯乱要因(鳥・豚インフルエンザ)を抱えるため、市場動向の予想はあっさりと裏切られる可能性もある。

 近畿分譲マンション市場では、分譲価格の調整が進んでいるが、03年前後価格が一つの目安とされている。これは08年ピーク時から見ると約20-30%の下落である。

 これに対しJ-REITの08年6月から12月までの変動率は、平均NOI利回りで約10ベーシスポイントである。分譲マンションと同様の下落を考えると、今後約150ベーシスポイント以上の利回り上昇が予想される。

 分譲マンション市場と賃貸マンション市場は、物件の質、購入者層の違いなどがあり、また元本と果実との関係も地域的にバラツキがあるため、ダイレクトに使用はできないが、方向性を探る1つの手段としては参考になるのではないだろうか。

 ((株)谷澤総合鑑定所大阪本社鑑定部・高島

 博)

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