「戸建て受注 7カ月連続で前年超え」 ケイアイスター不動産 塙 圭二社長インタビュー
住宅新報 2009年6月9日 号 11面
埼玉・群馬・栃木エリアを中心に戸建て分譲及び請負事業を展開しているケイアイスター不動産の業績が堅調だ。09年3月期の売上高は約156億円(前年同期比約4%増)、販売棟数は約500棟(内請負は約2割)で、前期比で2割以上増えたという。販売及び受注ともに5月まで7カ月連続で前年同月比を超えている。今期の受注残高は約33億円で「前期の倍」と塙圭二社長。10年3月期は売上高約180億円、販売棟数約600棟を目標に掲げている。塙社長に聞いた。
--業績が堅調です。
「08年前半にいち早く在庫を処分し、夏以降は回転の速い1区画からの小ロットの新規仕入を強化したことが功を奏した。特に業者が保有している土地を積極的に買い取っている。実需に近い価格であり、建築確認から着工までの道筋が整っているため、ロスが少なく薄利でも事業を進められるメリットがある」
--販売価格帯は。
「2500万円以下がヒットしている。外観スタイルを決めてコストを抑えるなど、10%近く価格を下げた。その分利益率は圧縮されるが、販管費の削減と販売棟数を増やすことでカバーしている」
--住宅需要の動きは。
「やはり根強いものがある。適正価格であれば売れる。地域の3LDKのマンションより安い価格帯にすることをポリシーにしている。例えば、家賃5万円の人が、月々のローン支払いが4万円になって持家に移れるとなれば絶対に買う。そういう方程式だ」
--リノベーション事業の展開は。
「昨年は約120棟を手掛けた。中古住宅の中心価格帯は1000万円前半。買いやすく、時代に合った商品だと思う。当社店舗のネットワーク、競売事業、住み替えの下取りなど、ありとあらゆるところから仕入れ、今期は200棟を見込んでいる」
--今後の戦略方針は。
「以前はデザインなどで100万円の付加価値を付ければ、300万円は高く売れた。しかし、今は違う。100万円の付加価値があったうえで、100万円は安いだろうという感覚。これが、顧客にとっての買い得感となっている。ユニクロが売れている理由でもあり、住宅にも通じる」
「したがって、今後も地域に根差し、エンドユーザーを相手に実需に対応した商品を作っていく。また、注文と分譲の売上げ比率を半々にしたい。企画型の高付加価値商品を開発して、営業力を補完していく」
--景気予測は。
「不動産市況は底を打ったと見ている。懸念材料は夏の賞与の支給だ。大企業ではカットされ、中小零細企業では出ないことも考えられる。消費者のマインドが下がり、一時期落ちる可能性はある。ただ住宅需要は底堅く、景況感を見越して秋口に投入する商品を開発している」
--先を読む秘訣は。
「ない。既存で行っている事業を時代に合った商品に変え、人・モノ・カネの経営資源を的確に投入することだ。未来は読めないが、時代に合わせることはできる。他社が6カ月かかることを当社は1カ月でやればいい。そのためには決断及び行動を早くしている」
--理想の社員像は。
「自ら考えて行動できることは当然として、厳しい時代には強いリーダーシップが求められる。その点、各店舗の責任者は、この逆境下でも頑張って結果を出しており、経営者に近い自覚を持ってきている」
(聞き手・佐藤
幹彦)













