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住宅新報 2009年4月28日 号 18面

高齢者敬う思想必要

 高齢者の入居施設として従来から一般的なのが「有料老人ホーム」だ。現在、その類型には(1)健康型(2)住宅型(3)介護付き--の3タイプがある。

 健康型は自立している高齢者のみが対象で、介護が必要になると原則退去となる。住宅型は介護が必要になったら入居したままで要介護認定を受け、居宅サービスを利用する。

 3番目の介護付きは更に3タイプに分かれる。入居時に自立している人だけを受け入れる<入居時自立型>、主に要介護者を受け入れる<介護専用型>、それらの<混合型>がある。この介護付き有料老人ホームを名乗れるのは、介護保険の特定施設入居者生活介護の指定を受けたホームだけである。10年前に参入

 この「介護付き有料老人ホーム」に、不動産業界から本格参入している企業はまだ少ない。人口減で住宅需要が減少する今後、不動産業最後のフロンティアとなる可能性もある。

 独身寮のサブリースや管理業などをしていた三英堂商事(東京・渋谷、上村岩男社長)が介護事業を始めたのは約10年前。現在運営中の施設は7カ所で、すべて介護付き有料老人ホーム。自立しているが一人暮らしが不安という人から、介護が必要な人まで幅広く受け入れる<混合型>だ。

 今年中に8棟目の有老ホームと、同社としては初のグループホーム(GH)も都内に開設する。GHは認知症の高齢者を受け入れる施設。最大でも9人までの少人数制で、家庭的な雰囲気の中で生活しながら復帰を目指す。自治体が支援

 GHに参入する理由を上村社長はこう話す。「23区内だと有老ホームに必要な何百坪もの広い土地は見つけにくいが、小規模が要件のグループホームなら可能だ。また、認知症の待機者が多いため、都が積極的に支援してくれている」

 グループホームの事業者や運営主体になるためには当然、審査や条件が必要だ。中でも重要なのが運営主体となる企業(三英堂商事)の介護事業者としての実績。

 不動産会社としてスタートした三英堂が、介護事業でも実績を積み成功を収めている要因は、高齢者を敬う思想が社員全員に浸透しているからだ。

 「これまで家族を支え、社会に貢献してきた高齢者は良き先輩。心から感謝と尊敬の念で接することを徹底している」と熱く語る上村社長。

 しかし、介護事業者の中には利益追求主義に走り、まともな設備もない施設に高齢者を閉じ込め、さまざまな事件を起こしてしまうケースが後を絶たない。足りない施設

 今年4月には、群馬県渋川市の老人施設が火災を起こし10人が犠牲になったが、その中には受け入れ施設が足りない都内の自治体からあっせんされ転居していた高齢者もいた。

 これまで一生懸命働いてきた高齢者が一人暮らしを余儀なくされたとき、安心して暮らせる場所さえも提供できない状況は、国への信頼を揺るがしかねない。最近は経営難を背景にした介護関連事業者のM&Aや破たんも起きている。

 信頼できる介護事業者をどう選ぶか。最期を託さなければならない高齢者住宅最大の課題でもある。

 (本多

 信博)

 サタスインテグレイト(東京・港区、佐藤一雄社長)は4月28日、パシフィックセンチュリープレイス丸の内22階で第28回不動産フォーラムを開く。

 第1部はリレー講演で「不動産市場の現場で起きていること、これから起きること」(講師(1)勝俣宏東急リバブル取締役専務執行役員(2)足立勲一郎三菱UFJ不動産販売社長(3)山岸洋・三宅坂総合法律事務所弁護士)。第2部は住友商事総合研究所中国専任シニアアナリストの北村豊氏による講演「中国経済のゆくえと日本経済回復の可能性」。

 時間は午後1時15分-4時50分。当日、事前に電話連絡をすると先着5人まで無料で参加できる。問い合わせは電話03(5157)4271(担当橋本)。

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