「視 点」 街の風情、残しながら再生 リアブル・アセット・パートナーズ 商業ビルを総合支援
住宅新報 2009年4月28日 号 18面
東京・銀座の裏通りを歩くと、老朽化した中小ビルの多さに驚く。大きな区画であれば建て替えも可能だが、間口が7メートルにも満たないほどの小さなビルだと採算が取れないケースが大半だ。更に銀座は借地が多いことも本格的な開発を難しくしている。
不動産コンサルティングのリアブル・アセット・パートナーズ(東京・港区、上野浩志社長)は、そうした開発のメドが立たぬまま放置されている中・小型ビルの「バリューアップ&サブリース事業」を始めた。
主なノウハウは建物の正面(ファサード)のデザインを一新し、店舗ビルとしての価値を高めたうえで、テナントを誘致するというもの。ファサードデザインは全体ではなく、5階建てでも2階部分までというように低層部だけを再生すれば十分な効果が生まれるという。
同社は商品価値を高めたあとはテナントの発掘から開業までの支援も行う。情報のパイプは強く、海外のブランド企業や小売チェーンも誘致可能だ。また、独自のサブリース方式で敷金や賃料をテナントが出店しやすい金額に設定。イニシャルコスト(保証金、内装工事費など)の削減を可能にしている。
従来は、ビルのリノベーションとテナント誘致はオーナーの依頼を受けた不動産業者が行い、店舗開発はテナントの店舗開発部隊が行うのが一般的だった。
同社はこれらすべてをトータルに行うことで立地のポテンシャルを最大限に生かした再生を短期間で行うことができるという。オーナーとテナントそれぞれの経営コンサルも行いながら、両者の継続的な発展をサポートする。それにより、日本の商業地域の活性化を図るのが同社の経営理念だ。
銀座は大手町や丸の内のような超高層ビルが少なく、露地に入れば2階建ての木造店舗も残っているなど人間味のある街並みが魅力だ。
老朽化した小さなビルを壊すのではなく、大きなコストをかけずに再生していく。それは銀座や青山、表参道など歴史ある商店街が持つ独特のアイデンティティと風情を後世に残しながらの再生技術となる。
(本多
信博)













