宅建免許でできる「実物取引による信託物件仲介法」(11)司法書士・福田龍介
住宅新報 2009年4月28日 号 6面
委託者(前回までの例で祖父)の財産が債権者に差し押さえられたり、委託者が破産した場合に破産財団に組み込まれるなど、委託者の死亡によって相続人に権利が移ってしまうという危険を無くすために、委託者(祖父)は財産を譲渡して権利の帰属を完全に受託者(親友)に移した(財産の「名義」が親友に変わる)。
しかし、今度は逆に親友側に同様の心配が出てくる。例えば親友が自宅について住宅ローンを借りていてその返済が滞った場合に、祖父が孫娘のために親友に譲渡(信託)した財産が住宅ローンの債権者から差し押えられては困る。親友が破産したり死亡した場合に、信託財産が破産財団や相続財産に組み込まれることになっても不都合である。
そこで信託制度では、譲渡され、受託者(親友)に権利が帰属した財産であっても、受託者の固有の財産とは区別して取り扱う。信託財産は一定の目的のために譲渡されたものであるから、その目的外に利用・処分できないものとしたのである。これを「信託財産の独立性」という。













