瑕疵担保履行法 賃貸住宅に懸念も 重点的な周知活動へ
住宅新報 2009年4月21日 号 2面
国土交通省は10月に施行する、新築住宅の供給業者に保険か供託による資力確保を義務付ける住宅瑕疵(かし)担保責任履行法について、賃貸住宅を供給する業者を中心とした周知徹底を図る。3月16-25日に、1万7150事業者を対象に実施した同法浸透度調査(回収率33.6%)で、「法律の対象になる『新築住宅』に賃貸マンション・アパートが含まれること」を知っている事業者が7割を下回った。これを踏まえ、重点的にPRを実施する方針を決めた。
浸透度調査では、法律の義務付けについて知っていると答えた業者が98.8%に上った。特に27府県では100%だった。同時に、「法律の義務付け日は10月1日である」や「保険の申し込みは着工前である」など全質問項目が、08年9-10月に行った前回調査比で上昇するなど、「法律の認知は確実に進んでいる」(国交省)状況だ。
一方で、「賃貸住宅も法律の対象になること」について知っている事業者は、前回の53.1%を上回ったものの、64.3%にとどまった。42.2%で最低を記録した三重県をはじめ、大阪府(49.2%)や埼玉県(54.9%)など12府県で6割を下回った。
国交省は、「賃貸住宅についての問題は、保険未加入など重大な問題を起こす可能性がある。周知を徹底しなければならない」と語る。窓口からの周知徹底や一般消費者の認知度を上げることで、消費者からの注意喚起を促すなどの対策を実施する。同時に、賃貸住宅を供給している業者へ周知する、効果的なアプローチ方法がないか模索中。「現在、調査を進めており、ターゲットを絞ったPRを実施したい」(国交省)としている。
そのほか、「保険加入は一括払いである」を知っている事業者は78.3%、「保険加入者は指定の紛争処理機関による紛争処理手続きを利用できる」は69.5%と、いずれも8割を下回った。これらについては、保険の申し込み時に、窓口からの地道な周知を実施する方針だ。保険料半額の実証実験
年換算で148万戸を受付
また国土交通省は、法律の施行に向けて、課題の徹底的な把握や分析のため、3月9-23日に行っていた住宅瑕疵担保責任保険の保険料を半額とする社会実験で、約6万戸の申し込みがあったと発表した。年間に換算すると148万戸に相当し、07年度の着工戸数(約104万戸)と比較すると1.4倍程度。「施行後のピークに近い状況を作り出せた」(国交省)という。
瑕疵担保保険業務を行っている責任保険法人の1つ住宅保証機構は、この15日間について、「かなりの申し込みをいただいた実感があるが、窓口などでは特別の混乱もなく、円滑に進められた」と話す。申し込みは、共同住宅が主だったようで、「今後は戸建て住宅の申し込みが増加するのではないか」と予測している。
なお、国土交通省はこの期間、事業者を対象に窓口の状況などについてアンケートを実施。4月末に分析結果を公表する予定だ。













