08年公示地価 業界団体・各社コメント
住宅新報 2009年3月24日 号 2面
内需関連の主役に
岩沙弘道・不動産協会理事長
世界同時不況により、我が国経済はとりわけ厳しい状況にあり、実態経済の悪化は深刻さを増している。我が国が今後も持続的な成長を遂げるためには、不動産業が内需関連産業の主要分野として成長のエンジンとなり日本経済を強力に牽引することが必要である。特に経済波及効果が大きい住宅取得の促進を図る政策支援とともに、都市開発の推進や個人の資産形成を支えているJリート市場の再生を図ることが不可欠である。何よりも景気回復を
岩崎芳史・不動産流通経営協会理事長
今後、地価の回復、安定化が図られるためには、何よりも早期の景気回復が喫緊の課題であり、内需拡大の柱となる不動産市場の活性化が必要不可欠である。そのためには、昨年8月末の「安心実現のための緊急対策」以降数次にわたり策定された施策の実効ある実施とともに、税制や金融面に需要を喚起する追加的な対策が早期に検討実施されることが望まれる。下落は想定の範囲内
高木丈太郎・日本ビルヂング協会連合会会長
主要都市の商業地については、実体経済の悪化を反映した今回の地価下落も想定の範囲内のものと受け止めている。地価動向などに一喜一憂せず、顧客満足度の高いビル経営を目指し、テナント戦略に万全を期すことによって難局を打開していくことが必要と考えている。要望活動を継続
伊藤博・全国宅地建物取引業協会連合会会長
全国平均で全ての用途とも下落し、残念な結果となった。本会では昨年来、税制や融資に関する要望活動を行っており、国交省から「住宅・不動産市場活性化のための緊急対策」が発表されたことは歓迎するが事態は予想以上に逼迫(ひっぱく)しており、要望を継続中だ。住宅ローン減税の経済効果を引き出すためにも関係各所へ理解を求めていきたい。また、不動産売買での消費者保護と流動性を高める取引のあり方を検討する「不動産取引制度に関する研究会」を設置。取引活発化を促進する法改正や「不動産取引所」も検討しており、不動産流通活性化に寄与する提言を行う予定だ。大胆な経済対策の実施を
川口貢・全日本不動産協会理事長
三大都市圏では、前回まで住宅地・商業地ともに平均で地価が上昇していたが、今回は地方圏を上回る下落となり、地方圏でも下落幅が拡大するなど、景気悪化の深刻さを浮き彫りにした。不動産の需要を喚起することが重要であり、そのためにも、21年度税制改正大綱で示された内容を確実に実行するとともに、今後も必要な経済対策を大胆に、かつ、タイミングを逃すことなく適時に実施することを願うものである。追加対策が必要
金指潔・東急不動産社長
先行きに対する不安感などから個人消費の低迷に拍車がかかり、住宅需要が大幅に減退した結果、地価は昨年までの上昇基調から下落に転じた。ただし、ここにきて潜在需要の底堅さも実感している。住宅需要が順調に回復しはじめれば落ち着きを取り戻すものと考える。一方、商業地は都心部では実需面の底堅さから比較的安定した地価を形成している。しかし、これら地域でも今後は下落に転ずる懸念もある。資産デフレの悪夢を繰り返さないためにも、更なる追加経済対策を講じていく必要がある。底見極め適性投資を
森章・森トラスト社長
好況時に高いLTV(レバレッジ)でスキームを組んでいた物件はリファイナンスが困難な状況に陥っている。地価の上昇を牽引していたハイレバレッジ前提の仕組みそのものが崩壊したため、地価の下落は必然的で、この傾向はしばらく続くだろう。ただ、融資自体が機能不全に陥っている状況で、早期に対処しないと景気の底打ちのタイミングを逸しかねない。今回の地価公示は、価格調整局面において適正な投資基準を導き出す重要な指標となる。













