大言小語 空室対策に必要な「住文化」への取り組み
住宅新報 2009年3月24日 号 1面
老朽化したアパートの空室対策はオーナーにとって、頭の痛い問題だ。リフォームやリノベーションをしても、狙い通り入居者が決まり、投資に見合うだけの収益を上げてくれるかどうか分からない。といって空室のまま放置したり、家賃を下げてばかりいるのもリスクだ。そうしたオーナーの悩みを解消しようと老朽化物件を得意とするリノベーション会社が増え始めた。まだ30代前半の若者が立ち上げた会社もある。アパート住民と同世代だから若者がどんなアパートを求めているか分かるという。事実、成功率は97%と高い。
▼悩みがあるところにはビジネスチャンスがある。入居する側の悩みは何だろうか。マンションの買い時はいつか、それともこれからは賃貸住宅にすべきか判断が難しいことではないだろうか。そこで、分譲と賃貸との中間的な住まいを考案した会社もある。定期借地権を活用した低額の分譲マンションだ。専有面積約60平米の物件が1200万円程度で手に入るので、10年程度のローンで取得できる。資産価値の目減りリスクも小さい。
▼持ち家か賃貸か。今のように社会が不透明になると結構深刻な問題である。ユーザーに迷いが生じているとしたら、どちらの陣営にとってもチャンスである。勝利のカギを握るのは「住文化」への取り組みだろう。住まいとは何か。住まいの本質を求める競争を関係者に期待したい。













