マンション管理適正化推進へ 専門化活用を後押し 国交省が検討会設置 標準規約整備や指針策定視野に
住宅新報 2012年1月10日 号 4面
国土交通省は、マンション管理の適正化を推進するため、管理組合による建築士や弁護士、マンション管理士などの専門家の活用や、役員のなり手不足を背景にした第三者管理者方式の活用などを後押しする方針だ。専門家を活用した管理組合の運営に対応するマンション標準管理規約の整備や、第三者が組合役員など管理者になる場合にも管理が適正に行われるよう担保するガイドラインの策定などを視野に検討する。このほど、こうした方策を専門に議論する有識者会議(マンションの新たな管理ルールに関する検討会)を設置。1月10日に初会合を行う。12年夏をメドに取りまとめを行う予定だ。
国交省の08年度マンション総合調査によると、区分所有者以外の専門的知識を有する専門家について、管理組合の約4割が現在または将来に活用を検討する意向がある旨を回答。その目的は、修繕計画見直しや管理費の滞納対策など一般では難しい取り組みへの対応だ。有識者会議ではこうした需要に対応できるよう、建築士や弁護士、マンション管理士の活用などを想定した標準管理規約の整備などを検討する。
専門家の活用は管理組合が当該事務を委託する形が考えられるが、専門家を管理者として据える形も想定される。ただし後者の場合には、課題も指摘されている。例えば、管理者となる個人の専門家が横領などで管理組合の財産を毀損した場合に、補償する手立てがないこと。また管理会社が管理者となる場合は、管理業務の受注者が発注者を兼ねることになり、利益相反に当たるといった点だ。
有識者会議では、こうした課題に対応するための枠組み作りも検討し、国交省は議論の動向を踏まえて施策を打つ考え。ガイドラインの策定や、標準管理委託契約書の改訂などを視野に入れている。
建て替え対応13年度までに
また、マンションを巡っては老朽化建物の建て替え、修繕の促進も大きな課題。有識者からは、区分所有法に基づく建て替え決議要件緩和などの必要性を指摘する声も挙がっている。
政府・新成長戦略では、13年度までに実施すべき事項として「老朽マンションの建て替え・改修の促進策の実施」を掲げており、国交省は「区分所有法を所管する法務省とも相談していかなくてはならない課題だと認識している」と話している。













