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スタンダード会員限定トータルブレインのマンション最前線 東京郊外エリアの開発 『特性』を見極める力が必要

住宅新報 2011年12月20日 号 7面

 今月のトータルブレインのリポートは、「郊外エリアのマンション市場の現状」。ディベロッパーにとって関心度の高いエリアの1つである郊外市場についての分析だ。「東京郊外」「神奈川郊外」「千葉・埼玉」の3エリアに分けて解説している。今回は東京郊外のリポート。

 まず、対象とする東京郊外エリアを、単純に「23区以外の東京都下」と定義していないのが特徴だ。都心に近い地域を「近郊エリア」とし、それ以外の都下を今回の対象地域としている。都心の要素も多分にある近郊エリアと一緒くたにしてしまうと、分析結果にズレが生じてしまうからだという。例えば、JR中央線なら立川駅以遠、京王線は聖蹟桜ヶ丘駅以遠、西武新宿線はひばりが丘駅以遠となる。

 その設定で東京郊外の市場を見てみると、95~07年までの13年間の供給ボリュームは年間平均5168戸。コンスタントに供給されており、都下全体における供給割合も50~60%を占めていた。

 それが、09年以降は再都心回帰化の影響などにより、供給が1000戸台に減少。都下全体の比率も10年、11年(1~9月)は30~40%台に落ち込んでいる。また、価格上昇の影響もあり、07年以降は平均初月販売率が50%台と低水準だ。

 更に、郊外エリアの「代名詞」ともいえる大型物件(200戸以上)についても、以前と比べて状況は変化している。00~05年は平均して年間2500戸近くの大型物件が供給されていたが、06年以降は1000戸台のボリュームで10年は供給ゼロだった。分譲単価の上昇による売れ行き懸念のため、特に戸数の多い大型物件の供給を慎重に見ているようだ。なお、11年は488戸が供給されている。

京王線が苦戦

 沿線エリア別に見た平均坪単価の推移は別表(住宅新報本紙に掲載)の通り。「新価格期に価格が上昇し、現在は旧価格期ほどではないが下落している」というトレンドの中、京王線だけは現価格が旧価格以下となっている。「京王線の郊外部には駅力の高い駅がなく、やや人気の薄い沿線エリアとなるためマンションに関しては難しい市場」といった判断だ。

 一方、小田急線・田園都市線沿線は20%上昇した新価格と比べても、現価格は5%程度しか下落していない。近年はほとんど供給されていない状況で、「現在のマーケットバランスは良好。相場は高止まりの傾向にあるが、販売は堅調に推移」と分析している。

 トータルブレインでは、「東京郊外エリアは、23区に比べて民力の低さ、持家率の高さ(マーケットの小ささ)、戸建て志向の強さなどがあり、供給サイドとして注意しなければならない留意点がいくつもある。近年供給が抑えられてきたため、需給バランスが良く一見狙い目エリアのようにも映るが、特に価格設定やピンポイントの立地評価の見極めが大切。事業化は慎重にすべきだ」とまとめている。

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