東証1部に昇格、トーセイ・山口誠一郎社長に聞く
住宅新報 2011年9月6日 号 8面
9月1日、トーセイが東京証券取引所市場第1部に昇格した。先行きの厳しさが指摘されている業界内でも、明るいニュースとして受け止められている。今後の抱負について、山口誠一郎社長に聞いた。
(聞き手・福島 康二)
――06年の東証2部上場後の目標が実現しました。
「今期(11年11月期)が最終年度となる中期経営計画(3カ年)では、苦難の1~2年を乗り越え、3年目に成長インフラを作ると定めていた。最初の2年で20%台だった自己資本比率を40%まで高めることができ、しっかりとした財務基盤を構築。そして、3年目の今期、更なる成長への足掛かりとなる東証1部への昇格を実現できた。東証が、今後の成長のための財務基盤と事業の収益性があると認めてくれたことは、素直に嬉しく受け止めている」
――リーマンショック後、業界全体が非常に厳しかった時でも損失(赤字)計上はありませんでした。
「分譲、中古再販、ファンド、賃貸管理など様々な事業ポートフォリオを構築している強みが出たと思う。リーマンショック前は、『オフィス(投資)7割・レジデンス(実需)3割』だったが、今は『オフィス2割・レジデンス8割』だ。その時々の社会・経済情勢に沿った事業ができる強みがある」
「また、当時市況の変化を周辺よりも早く察知し、早い段階で事業方針を『買いから売り』に転換できたことは何よりだったと思う」
――成長に向けて注力していく事業領域は。
「時代に応じて、それぞれの事業に配分する力に強弱をつけると思う。基本は、現在手掛けている各事業を深掘りしていく方針だ。ただ、新たに海外には目を向けたい。特にシンガポールは様々な国の機関投資家が集まっている。そこに拠点を構え、積極的にアプローチできる環境を整えたい。将来的には、5~10%を海外事業で賄いたいと考えている」
――今後の目標は。
「今回の東証1部昇格は1つの大きなゴールだが、再成長のためのスタートでもある。当社には、独自性の高いオリジナリティーあふれる事業を手掛けられる強みがある。着実に事業を遂行していき、堅実な成長を目指す方針だ」













