都宅協台東区支部 公益性見据えて企画 浅草で野口健氏講演会
住宅新報 2009年3月10日 号 15面
東京都宅地建物取引業協会台東区支部(近藤正則支部長)は3月2日、浅草公会堂(台東区)でアルピニストの野口健氏を招き、「下町で環境を考える講演会」を開催した。近藤支部長は「関心の高い環境をテーマに選んだ。深刻化する地球環境の現状を知ってもらい、家庭や職場で取り組める省エネ活動を実践するきっかけづくりになれば」と話した。また、別所遵夫都宅協副会長は、「一般向けの大規模な講演会の開催は、これまでにほとんど例がなく、公益性をアピールする目的もある」と説明した。当日は約800人が参加したという。
講演会で野口氏は、ごみが散乱していたかつてのヒマラヤの状況を紹介。倫理観の高いイメージがある登山家だが、8000メートルの高所でも酸素ボンベなどの盗難が頻発する例を挙げ、「崇高に思われるヒマラヤも、極めて人間臭さに満ちている」と話した。
また、ヒマラヤ遠征国際隊に参加した際に、他の隊員から「富士山が世界で最も汚い山」と言われたことの悔しさが富士山の清掃に注力する原動力になったとし、ふるさとの環境を守ることの大切さなどを説いた。
現在は、地球温暖化に伴うヒマラヤの氷河の融解と、それに伴い流れ出した水がたまってできる氷河湖の問題に取り組んでいることを紹介。仮に氷河湖が決壊すれば、山岳地帯の村々へ甚大な被害を及ぼす可能性があるとし、1人でも多くの人にこの状況を知ってほしいと訴えた。













