大言小語 コメの災難
住宅新報 2011年8月23日 号 1面
秋の刈り入れを前に、青々とすくすく育った稲。米どころ・新潟、関係者の作柄の見立ては多くの地域で『豊作』という。本来なら喜ばしい限りだが、その日本人の主食・コメが危機に立たされている。放射能汚染の懸念である。
▼福島第一原発事故で大量の放射性物質が地球環境に放出された。それは福島県に限らず、東日本、日本列島、更に北半球に広く飛び散った。今なお収束は見えず、いつまで、どこまで影響が及ぶかは不明だ。距離が離れていれば安心とも言い切れない。ホットスポットが意外なところに散在していたり、非常に厄介な状況に陥ったのは間違いない。
▼「検査をしてみなければ分からない」。既に東日本から中部地方にかけてのほぼすべての地域で、新米の放射能検査が行われることが決まった。放射性セシウムが出てくるのかどうか。検査は早場米地区で始まり、これからが本番。その結果いかんでは農家だけでなく、関連地場産業、地域経済にも大きな打撃を与える。人の命に関係する放射能汚染だけに、その検査態勢と結果への対応は、食の安全への正念場でもある。













