ひと 『環境不動産』推進に道標 グリーンビル認証を推進する日本政策投資銀行投資開発部 安松 志郎さん
住宅新報 2011年8月16日 号 2面
不動産の環境価値を独自に格付けし、その価値向上のための財務支援を行う日本政策投資銀行の「DBJ
グリーンビルディング認証」が、春の認証開始から早くも存在感を高めている。立ち上げからこの認証に携わる都市開発部の安松志郎氏は、「環境性能をいくら向上しても賃料には反映できず、誰にどう評価されるのかこれまで明確ではなかった。ビル事業者は、自らの環境対策が評価されるのを待ち望んでいたようだ」と手応えを感じている。
また「環境対策として何から取り組めば分からなかったビル事業者も、とりあえずこの認証の評価項目から始めようという動機付けにもなっている。環境認証でやりがいを感じてくれたり、『環境不動産』推進の道標だと言ってくれるうれしい言葉もいただいた」
環境認証は、同社の取引先サービスの一環でもあるが、取引のない事業者から認証だけ欲しい、高い評価を得るにはどんな設備が必要かといった質問や相談も舞い込む。更に嬉しいことは、この認証の広がりが当事者であるビル事業者にとどまらないことだ。
「技術開発や建物の改修に力を入れるゼネコン、エコ仕様の水栓器具の評価を高めたいメーカー、不動産の環境評価に関心を高める不動産鑑定など、不動産を取り巻く様々な分野からも関心が多く寄せられている」と、こちらの対応にも追われる忙しい毎日だ。
認証数は2ケタを超え、完成前のプラン認証も実績がでてきた。そのプラン認証を実施した案件では、「環境新技術を取り入れた様々なイノベーション項目の評価が高かった。水の落ちるエネルギーやガスを活用した発電システムなどが計画されており、今後の新技術、新発想のきっかけにもつながる」と期待も膨らむ。
近頃、不動産の運用や設計、管理に実際に携わっている人たちとの接点が増えたという安松氏。「銀行員らしからぬ仕事」と苦笑いするが、不動産ファイナンスを建物のスペックの面からも深堀りできる機会とも捉えている。「長期に渡って競争力のあるビルとは何かを常に頭に描きながら、バンカーとしての仕事につなげていきたい」と意欲を見せる。
(市川
佳之)













