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スタンダード会員限定来年度税制要望 支援策打ち切りで危機感 業界団体 住宅テコ入れなど核に

住宅新報 2011年8月16日 号 1面

 金利優遇など不況下の住宅・不動産市場を下支えしてきた住宅テコ入れ策が打ち切りとなる。また、住宅取得資金贈与税の非課税枠など取得支援のための税制も多くが年内で期限切れとなるため、先行きに不透明感が強まっている。危機感を抱く業界団体は内需の柱である住宅・不動産市場の一層のテコ入れが必要との立場から、12(平成24)年度税制改正要望案をまとめた。今秋から年末にかけて要望活動を本格化する。震災の影響や世界的な景気低迷の余波も心配される中、経済をどう活性化させるか。政策・税制改正要望にも熱が入る。

 業界団体として税制改正要望案などを8月までに機関決定したのは、不動産協会や不動産流通経営協会、日本住宅建設産業協会、住宅生産団体連合会など。全国宅地建物取引業協会連合会、全日本不動産協会は今後詳細を詰めて、要望活動に入る予定だ。

 住宅・不動産市場の最近の動きはかなり政策に助けられた側面が強い。下支えした住宅取得支援策

 08年9月のリーマンショックで、市場は大きく揺らぎ、投資市場が時価評価額を大きく落とすと共に、マンション市場は停滞、上場不動産会社の倒産も相次いだ。同時に、住宅着工は年間80万戸程度まで急落した。

 それが09年から、住宅取得資金贈与税の非課税枠拡大など支援税制の拡充や住宅版エコポイント制度の創設、優良住宅に対する金利引き下げ措置などが効果を上げ、盛り返し機運を強めてきた。

 支援税制の中でも特に贈与税の非課税枠の確保は効果を上げ、今後も「現在、団塊世代の最後の人たちが定年を迎え、退職金を子供世代の住宅取得に活用する大きな動きが期待できる」との好機を迎えている。

 だが、その支援策の先行きが怪しくなってきた。元々の財政難に加え、大震災に伴う復旧・復興予算の確保の必要性も出てきたためだ。

 09年度から実施されてきた住宅エコポイントは7月末で対象着工期限が終了し、また、12月末まで継続する予定だった「フラット35S」の金利引き下げ(10年間1%優遇)は9月末で打ち切りが決まった。

 予算消化が予定より早かったのが理由だが、それだけ住宅需要者にとってインパクトのある制度であったことを示している。この2つが消えることで市場の先行き不安は拭いきれない。省エネ促進で経済活性化を

 住宅生産団体連合会はこのほど、税制改正とは別立てで「平成23年度の当面する課題について」と題する要望を急きょまとめた。

 1つは「優良住宅に対するフラット35Sの金利引き下げ幅拡大措置の延長」であり、2つ目は「住宅エコポイント制度の拡充・延長」。更に、「太陽光発電システム・家庭用燃料電池など導入支援制度の延長」である。

 需要者の意識が高まる中で既に燃料電池は終了(7月7日)し、太陽光発電も早期の終了が予定されていることが背景にある。

 原発事故でひっ迫するエネルギー政策の面でも延長の必要ありという主張で、省エネや環境意識の高まりと経済の活性化に水を差すことがないように求めたものだ。業界の危機感の表れでもある。住宅消費税は最大限の軽減を

 また、政府・与党の社会保障改革検討本部などで議論されている消費税引き上げ問題については、各団体とも、「住宅については、ゼロ税率を含め最大限の軽減措置を図るべきで、少なくとも現行税率を維持する」(日本住宅建設産業協会)、「重複課税の排除。現状より負担増とならないように」(不動産流通経営協会)など、負担軽減を求める方向で一致している。

 8月までにまとまった主要団体の12(平成24)年度税制改正の主要要望項目(別掲参照)は、土地・住宅税制を中心に、団体によってウエート付けは少し異なるが、大筋は同じ方向にあるようだ。主要団体の税制改正要望骨子【不動産協会】(1)国際競争力の強化を図るための国内投資促進税制(長期保有土地の買い換え特例の延長・拡充など)、(2)良好な住宅ストックの形成に資する税制(新築住宅の固定資産税軽減特例の延長など)、(3)不動産の流動化や有効利用の促進を図る税制(不動産取得税軽減税率等の特例の延長など)。【不動産流通経営協会】(1)住宅取得・買い換え促進のための住宅税制(直系尊属からの住宅取得等資金贈与の特例の延長と拡充など)、(2)不動産の流動化・有効利用促進のための不動産税制(特定事業用資産の買い換え特例制度等の延長など)。【日本住宅建設産業協会】(1)住宅関係税制(新築住宅の固定資産税軽減措置の延長、不動産取得税の特例措置の拡充及び延長など)、(2)土地関係税制(土地及び住宅の取得に対する不動産取得税の特例措置の延長など)。【住宅生産団体連合会】(1)住宅取得者の負担軽減と住宅市場の活性化(贈与税の非課税限度額の拡大・延長及び相続時精算課税の特例の延長など)、(2)長期優良住宅の普及による良質なストックの形成、(3)エネルギーを自らつくり、効率的に使う住まいの推進、(4)住宅の耐震化による被害の事前防止、(5)住宅流通・リフォーム市場の活性化等、(6)中小事業者支援等。

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