ニュースが分かる! QアンドA 賃貸住宅に求められるものは? 入居者コミュニティが価値に
住宅新報 2011年8月9日 号 16面
デスク「この前、賃貸アパートの大家さんたちの会合に顔を出したんだけど、みんな空室対策に悩んでいたよ」
賃貸担当記者「空室率は20%とも言われていますから。困っている大家さんは多いのです」
デスク「根本的対策としては何が必要なのかなあ」
記者「まずは大家さんの意識改革ですね。今でも『貸してやっている』という態度の大家さんが多いのではないかと思います」
デスク「なるほど。でも大家さんが本当に困ってるのは、特に築年数が古い物件だよね。それをどうしたらいいのか。これからどのような賃貸住宅が求められるのか、その辺を取材したらどうかな」
<数日後>
デスク「ヒントになりそうなことは見つかった?」
記者「自分の住まいに満足していない借り手が多いことが気になりました。物足りなさがあっても『賃貸だからしょうがない』とあきらめているようです。ある専門家は交通利便性と家賃、設備だけが選ぶ条件になっているから、本当の意味で賃貸がその人の住まいになっていないと指摘しています。一方、大家さんも『相続税対策として建てたもの』という気持ちが強く、あまり計画的な修繕などは意識していないようです」
デスク「上手く稼働している物件はどんな工夫をしてるのか、今度はその辺を取材してほしい」
<数日後>
記者「築30年以上経ったアパートを改装したものを取材しました。敷地の中央部に中庭があったのですが、そこをシンボルツリーだけ残して、ベンチなどを置き、入居者同士のコミュニケーションの場としています」
デスク「最近はシェアハウスも増えているようだけど、これも入居者コミュニティに魅力を感じているわけだ」
記者「入居者同士がパーティを開いているシェアハウスも多いようです。以前住んでいた人や友達、大家さんも集まって楽しそうでした。退去率も低いし、空きが出るとすぐに次が決まるそうです。建物の手入れも入居者が自分達でやってるようですよ」
デスク「入居者同士のコミュニティがその物件の価値になっているんだね」
記者「はい。設備や仕様と違いコミュニティは年数が経つほど魅力が増していくものだと専門家も言っています」
デスク「これからの賃貸住宅は、コミュニティという新しい価値を作り出すための仕掛けや提案が必要だね」
記者「そのためには大家さんだけでなく管理会社も意識を変える必要があると思います。賃貸住宅管理業者登録制度がそのきっかけになるのではないでしょうか」
デスク「今度はそこを取材しよう」













