社説 更新料裁判で有効判決 残された課題は真の「合意」
住宅新報 2011年8月9日 号 2面
業界内外が注目した賃貸住宅の更新料の是非を問う裁判で、最高裁が出した結論は「有効」だった。更新料を最高裁が追認したことで、賃貸住宅市場で高まっていた緊張感も収束に向かうことになる。今回の判決で意義があったのは2点だ。1つは更新料という金銭の位置付けが明確になったこと。もう1つは貸手と借手が合意した契約内容についてそれぞれが義務を負うという賃貸借契約の厳格化が進むことだ。誤認や不信をなくす
これまでの訴訟や一時金をめぐるトラブルでは、更新料が何の対価なのかという議論が絶えなかった。今回、初めて更新料が「賃料の補充ないし前払い、賃貸借契約を継続する対価などの趣旨を含む複合的な性質を有するもの」と明確に示されたことで、今後、契約当事者間の誤認や不信をなくすことにつながる。
また、特に争点になったのが消費者契約法10条「消費者の利益を一方的に害する」かどうか。これについても、「契約書に一義的かつ具体的に記載された更新料条項は、その額が賃料、更新期間に照らし高額に過ぎるなどの特段の事情がない限り違反には当たらない」との見解が示された。消費者保護の流れは当然だが、同時に消費者義務もまた存在していることを改めて認識させた判断として意義深い。変わらない借り手市場













