大言小語 千年の盛衰
住宅新報 2011年7月5日 号 1面
世界最大規模の都市だった東京も、千年後には都市ランキングにも入らない、世界の都市競争から取り残された一地方都市に成り下がってしまった。経済繁栄を極めた影はなく、歴代の首都が置かれた悠久の歴史のみが、今の東京の唯一の支えだ。
▼これは将来予測ではなく史実だ。但し日本の首都、東京ではなく、中国内陸部の河南省にある開封市の歴史のこと。前漢の時代にその名が使われるようになったといわれる開封は、時代の変遷と共に国を変え名を変え、時に黄河の氾濫という自然の猛威にも悩まされながら、栄枯盛衰を繰り返してきた。大運河が開通した隋の時代になると、主要都市を結ぶ大動脈の要所として都市の重要度も一層高まった。その後、11世紀から12世紀の宋代に東京開封府と命名され、世界でも類まれな経済都市として繁栄を謳歌した。近代には、日中戦争で日本軍の前線基地が開封に置かれ、知名度は低いながら日本との関わりも深い一面も持つ。













