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スタンダード会員限定宮城県内の不動産市場動向 震災直後一部で過熱感 沿岸北部エリア、沈静化へ 宮城県不動産鑑定士協調査

住宅新報 2011年7月19日 号 6面

仙台などの商業地は下落

 宮城県不動産鑑定士協会(吉田龍八郎会長)はこのほど、6月1日時点で宮城県内の不動産業者に聞いた「東日本大震災後の宮城県不動産市場動向」をまとめた。280社が回答した。

 まず、「住宅地価格が震災前との比較でどう変化したか」では、県全域では「横ばい」回答が50%で半数を占める一方で、「大きく上昇(3.7%)」、「やや上昇(33.9%)」を合わせた「上昇」が37.6%。特に、津波被害の大きかった気仙沼市、石巻市を含む沿岸北部エリアでは「上昇した」が66.7%にのぼった。

 ただ、3カ月後の予測指数は大幅な低下傾向が見られ、資金調達が可能な個人や移転需要を見込んだ不動産業者などの需要は限定的で、過熱感のあった地域での市況は次第に沈静化に向かうとの意見が多かったという。

 「商業地地価」は、県全域で「横ばい」が56.4%で過半数を占め、「やや下落(22.1%)」と「大きく下落(5.1%)」と合わせ「下落」が27.2%、「大きく上昇(1.0%)」「やや上昇(15.4%)」の「上昇」は16.4%にとどまった。特に仙台市では投資物件取引が停止状態にあることや、建物被害や消費の落ち込みで店舗売り上げが大幅に減少したことが響いている。3カ月後の予測も判断指数はマイナスで、同様の弱含み傾向が続くとの見方が多い。

 また、中古住宅の取引件数は、震災前と比較して県全域で「やや増加」が50%で最も多く、「大きく増加」も12.5%。「横ばい」が22.8%で、「減少」は14.7%。中古マンションも「大きく増加(9.8%)」「やや増加(39.1%)」の「増加」が半数弱を占め、「減少」は16.6%とほぼ同じ傾向だった。すぐに入居可能な中古物件は、震災直後から緊急避難的な取引が発生、津波被災地周辺の高台住宅地などの限定された範囲で需要が急激に高まったと見ている。ただ、予算的制約があり、総額1000万-1500万円の価格帯が取引の中心で、限定的な地域の限定的な価格帯での現象が市場全体に供給不足の印象を与えた、とも指摘している。

 震災が不動産市場に与えた影響については、「大きな影響が認められる(73.9%)」と「多少の影響が認められる(20.4%)」で9割以上を占めた。また、同協会への要望では「被災地における評価指針の公開」「国及び地方自治体による土地政策への提言」「思惑的土地取引の抑制に資する情報提供」を望む声が寄せられた。

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