社説 大震災発生から4カ月余 現実的な取り組み最重点に
住宅新報 2011年7月19日 号 2面
大震災から4カ月が経過。宮城県、岩手県では仮設住宅の建設などが進み、復旧・復興への歩みが始まろうとしているが、福島県ではなお収束が見えない原発事故に伴う放射能汚染被害が明らかになるなど、事態の深刻さ、長期化の様相が漂っている。
そんな中、菅直人首相が7月13日、エネルギー政策の大転換を意味する「脱・原発依存」を打ち上げ、大きな争点になった。我が国の経済・社会の在り方をも変える重要なテーマだが、その具体的な道筋の中身がどうかと共に、今そこまで踏み込む必要があるのか、との疑問が出てくる。既存原発は当面、安全性が確認されるまでは「停止」されるほか、新設立地は、現実的には難しい状況にある。じっくり時間をかけて議論を重ねたうえで、国民的な判断を仰げばよいのである。
急を要するのは、原発事故の早期収束と被災地の復旧・復興への取り組みである。まず、救うべきは、地震・津波で家と家族、仕事の場を失った被災者。更に放射能汚染で故郷を追われ、避難生活を余儀なくされている被災者である。その人たちが何を求め、どう自らを、地域を立て直していくことができるのか。これに国が、国民がどう支援できるのか、を注視しなければならない。明日は我が身ではないが、命にかかわる喫緊の課題で、こちらが先である。













