ニュースが分かる! QアンドA 都の沿道耐震化条例がスタート 耐震診断を義務付け
住宅新報 2011年7月26日 号 16面
上司
東京都の「緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を推進する条例」がスタートしたぞ。
部下
幹線道路沿いにある既存建物の耐震診断を義務化した条例ですね。
上司
そう、95年冬に発生した阪神淡路大震災は、過密した大都市の脆弱性を露呈した典型的な震災だったんだ。高架式の高速道路が倒壊し、沿道の大きな建物が倒壊するなど、多くの幹線道路がふさがれた結果、救急や消防などの緊急車両が通行できずに救命や復旧が遅れてしまった。震災を機に耐震化の必要性がますます指摘されるようになったが、費用がネックになって中々捗らなかったのが実情だ。そこで今回は、都が独自の条例で一定基準の建築物に耐震診断を義務付けたんだ。
部下
緊急輸送道路ってどこのことなんですか?
上司
日常は多くの人や車の交通があるが、震災時には避難や救急、緊急物資の輸送、復旧、復興のために利用される幹線道路のことだ。高速道路も含まれている。都内で約2000キロが緊急輸送道路に指定されているが、耐震診断を義務化した今回の条例ではこのうち特に耐震化を急ぐ必要のある道路が特定緊急輸送道路として指定されたが、2000キロの半分くらいが対象になるそうだ。
部下
沿道の建物すべてが対象なんですか?
上司
敷地が接している、昭和56年5月以前の建築、道路幅員の2分の1以上の高さの3項目全てに該当した建物が特定沿道建築物とされ、所有者等に耐震診断や耐震改修の実施状況についての報告を義務付けたんだ。診断については、行政指導や実施命令があり、必ず実施しなくてはならない。一定の期間を経ても耐震診断をしない建築物は公表されることもある。
部下
診断も改修もお金がかかりますね。
上司
そこで耐震診断については都が助成制度を設けてくれている。一定の条件を伴うが耐震改修などの費用も助成されることもあるらしい。
部下
さすが部長、詳しいですね。
上司
東京はこれから耐震化ムードが高まって、当社のような住宅・不動産会社には追い風になるんだ。
部下
復興需要ですね。
上司
実はうちの本社ビルも特定沿道建築物なんだ。
部下
今年の夏は忙しくなりそうだから、早めに夏休みをください。













