「社説」 マンション事業の再構築
住宅新報 2009年2月10日 号 2面
需要惹きつける商品を
分譲マンション開発は大量の資金を要する不動産事業のなかでも最もリスクの大きい事業の一つである。需要を想定のうえ、用地を取得、建設費を投入して販売活動に入る。首尾良く売れれば、完成後、需要者に住宅を引き渡して資金を回収、そのリスクに見合う利益を得ることもできる。そして、次のプロジェクトの資金となる。しかし、売れ行きが鈍り、完成在庫が積み上がると、資金の回転が上手くいかず、経営的に厳しい事態を迎える。
そうした厳しい事態に市場全体が追い込まれたのが08年前半。米国サブプライムローン問題の影響が出始めたこともあるが、むしろ、用地と建築費高騰を反映した、需要とかけ離れた、「新価格」「新々価格」と言われた高い商品を供給してしまったことが大きい。サラリーマン世帯の所得は10年間上がらず、逆に減少している中での住宅価格の高騰だった。そのプロジェクトを企画した当時は、ファンドなどの投資需要の動きも活発で「いずれ市場が価格に追いついてくる」とも言われたが、需要者の購買力と乖離した価格は通用しなかった。













