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スタンダード会員限定「引っ越しのときなくなった物は出ぬ」 松岡英雄 新住まいのことわざ(74)

住宅新報 2011年7月12日 号 14面

 オグリキャップを覚えている方は競馬ファンであろう。昭和の終わりに地方競馬から中央競馬に転籍し20戦12勝をあげた葦毛の怪物である。同じような経緯をたどった有名な馬としてはあのハイセイコーがいる。

 私は競馬ファンではないがオグリを知っている。それは、オグリが笠松競馬の出だったからである。笠松競馬場は、私が生まれ育った岐阜市の隣町、岐阜県羽島郡笠松町にある。馬場に沿って木曽川が流れている。小学2年生のとき、遠足で行ったことがある。場内に入ったのはその1回だけだが、名鉄名古屋本線の電車から競馬場全体が見えるので、帰省の都度、懐かしく眺めていた。

 1周1100メートルのコースの内側には畑や墓地がある。98%が私有地で賃貸しているからだそうだ。今、どこの地方競馬も経営が非常に厳しく、それは笠松競馬も同様で、さらに地主と賃貸借契約で裁判になったりしており、その存続は不透明であるらしい。競馬場の正門横にはオグリの銅像が立っているという。オグリのような馬が再来してくれればまたファンが戻ってくるのだろうけれど…。そのオグリは昨年7月、25歳で没した。

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