ニュースが分かる! QアンドA 未だに多い原状回復紛争 貸主借主間の問題だが不動産業者の役割重要
住宅新報 2011年6月28日 号 12面
記者A「賃貸住宅の原状回復を巡るトラブルって相変わらず多いんだね」
記者B「国土交通省のガイドラインや東京都の紛争防止条例が浸透して、一時は減ったようだけど06年度以降、国民生活センターに寄せられている相談件数は増えている。その中で、国民生活センターは今年3月に発表した分析でいくつか問題点を挙げているよ」
A「例えば?」
B「1つは借主・貸主間の認識のズレ。国交省のガイドラインなどにならえば、通常損耗は原則、貸主負担。だけど、どこからが通常損耗で、どこからが借主の故意や過失による損耗になるのか。判断が難しいってことだね」
A「解決策はあるの?」
B「ガイドラインを参考にすることかな。判断の指針になるからね。それに国交省は今年度中の改定を予定している。基準の明確化などを検討しているようだよ」
A「他の問題点は?」
B「原状回復費用の算出方法の妥当性。借主が修繕費を負担する部分で、合意したけど具体的な修繕費の請求額や見積もり額が相場よりも高いとか、内訳に不審な点があるといった相談が多いんだ」
A「敷金清算か。確か、国交省が今年度に始める予定の賃貸住宅管理業の登録制度にそんなルールなかった?」
B「そう。登録業者が守るべきルールに敷金清算の算定額の交付がある。敷金から控除される金額の内訳が明確に分かる形にすることが求められるよ」
A「そうなんだ。原状回復って貸主と借主の問題だけど、間に入る不動産業者の適切な業務でトラブルが減るといいね」
B「不動産業者の役割で言えば、国民生活センターは特約の問題も挙げているよ」
A「特約って?」
B「通常損耗が原則貸主負担はさっき言った通り。だけど、例えば低家賃の代わりに、借主がそうした修繕費を支払うといった契約もあるんだ」
A「不動産業者にどんな役割が求められているの?」
B「こうした特約は、契約時に書面などでしっかり合意しておくことが重要なんだ。不動産業者がしっかり説明する必要があるってこと。最高裁判所は一部、敷き引き特約も認めている」
A「敷金清算に特約か。原状回復の問題は、不動産業者の役割も大きいんだね」













