「家になくてはならぬのは上がり框(かまち)と女房」 松岡英雄 新住まいのことわざ(71)
住宅新報 2011年6月21日 号 23面
「上がり框(かまち)」は、家の上がり口の床の端に渡す横木のことである。
神奈川県立湘南高校から北里大学に進み、某薬品会社に就職した女性がいる。次女と同い年だったので小学生のころから知っている。可愛くて利発なお嬢さんは、今、35歳独身である。昨年、品川区にマンションを購入しひとりで住み始めたという。どうやら結婚する気がないらしい。
女性の未婚率は、05年の国勢調査によると、30-34歳で33%、35-39歳で19%となっており、前回の調査よりそれぞれ6%、5%アップしている。結婚しない女性が増えているのである。
4年ほど前に、女性は子供を産む機械である、と発言し物議をかもした厚生労働大臣がいた。
もちろん、発言そのものは不適切であるが、日本の将来を考えたとき子供が少ないのは由々しき問題であると、大臣もつい口がすべったのだろう。
まして、結婚しない女性が増えればますます子供は産まれないわけで、なんとかしなければならないのだが、同時に、結婚しない男性も増えてきているというから簡単には解決しそうにない。
それにしても、マンションが普及し上がり框を必要としない住まいが多くなってきたことと、マンションで生まれ育って女房にならない女性や女房を持たない男性が増えてきたこととは、何か因果関係があるのだろうか。
(エッセイスト)













