(14面からの続き) 時と共に変化する素材の表情にも注目
住宅新報 2011年6月7日 号 13面
広いといえば、ダイニングからキッチンへつながる一体の空間は、特にキッチン部分が大変に広い。これは、パンづくりを趣味とする奥様のため。本格的な発酵器やガスオーブンなど、確かにマニアックだ。ゆくゆくはパンづくりの教室を開きたいというのが奥様の夢である。
ところで村野邸の設計までのいきさつだが、もともと地元で知り合いだった根岸工務店に、村野さんが相談を持ちかけたのがきっかけだった。工務店の紹介で、設計はウノヴィックの保坂和男さんに決定。だから保坂さんは、「私は工務店さんの下請けですよ」と冗談めかすが、施主と設計者、工務店のチームワークの良さが窺える気がする。
デザイン的には、外観は蔵をイメージ。室内は木の質感をふんだんに生かし、漆喰(しっくい)で清々しい味を同居させている。時の流れに応じて微妙に表情を変える素材の性格も織り込み済みだ。













